令和3年3月23日

 3月22日(現地時間同日)、シエラレオネ共和国の首都フリータウンにおいて、我が方、姫野勉駐シエラレオネ共和国日本国特命全権大使(ガーナにて兼轄)と先方ナビラ・ファリダ・チュニス外務・国際協力大臣(Hon. Mrs. Nabeela Farida Tunis, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation)との間で、供与限度額23.83億円の無償資金協力「フリータウンにおける子ども病院強化計画」に関する書簡の交換が行われました。

  1. シエラレオネは、2002年まで続いた11年間に及ぶ内戦や2014年から2015年に流行したエボラ出血熱の影響により、社会的・経済的基盤が弱体化しました。現在復興から開発の段階に着実に進んではいるものの、国連開発計画の人間開発指標(2020年)は、189か国中182位となっており、平均余命、妊産婦死亡率等の開発指標は深刻な状況です。特に、乳児死亡率や5歳未満児死亡率といった小児の生存に関わる保健医療指標が極めて低い水準にあります。
  2. 本計画は、シエラレオネの首都フリータウンにおいて、国内唯一の小児専門病院である子ども病院を移転し、新たに施設建設及び機材整備を実施することにより、一般外来患者の受入、緊急治療、集中治療等の小児医療サービスの質の向上を図り、もって5歳未満児死亡率をはじめとする保健指標の改善及び同国の社会基盤の強化に寄与することが期待されます。
  3. 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)拡大とアフリカ健康構想の推進を表明しており、この計画は同表明を具体化するものです。

 シエラレオネ共和国の面積は約7万1,740平方キロメートル(日本の約5分の1)、人口781万人(2019年、世界銀行)、人口一人当たり国民総所得(GNI)は500米ドル(2019年、世界銀行)。