厚労省・新着情報

(令和3年3月5日(金) 9:42 ~ 9:52 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私からのご報告はありません。何かご質問があればお願いします。

質疑

記者:
先ほどの諮問委で、一都三県の2週間の延長が了承されたと思いますが、現状の措置をこのまま続けても感染抑制に繋がらないという声もありますが、今度の2週間は具体的にどのような措置を取って感染を抑制していくのか。
 もう1つ、この2週間でどの程度まで感染抑制を目指し、達成したいと思われているのか、この2点をお願いします。
大臣:
今日の夕刻に最終的に決定となると思いますが、2週間緊急事態宣言を一都三県で延長することを諮問委員会でご了承いただきました。これに関して、国民の皆さま方には本当に申し訳ないという思いです。いろいろな生活の制約という形で、不要不急の外出を控えてくださいなど、いろいろな形でご迷惑をおかけするわけです。本当に心苦しい思いがあります。
 一方で、いろいろな数値を見ますと、一つは新規感染者が一応ステージ3には入っていますが、まだ落ちていないところが中にはあります。もうちょっと十分に落とさなければならないという思いがあります。
 それからもう1つは、やはり病床数です。病床使用率が一部の地域でまだぎりぎり50%を割り込んでいるところですので、もうちょっと病床に余裕をもっていただきたいという思いがある中での延長であるということです。
 一都三県の減少率が段々落ちてきていまして、その一方で、人の動き、人流が夜も増えてきているというデータもあります。それが感染のリスクが高い行動に繋がっているということが推測されるわけです。
 それがやはり、減少幅が鈍化している、あるいは横ばいのところもある、そういう結果に表れてきている中で、今日の諮問委員会でも、このままを続けていたのではなかなかこれ以上大きく下がること自体難しいのではないかというご意見もあったように思います。2週間ということにおそらくなるのだと思います。
 たしかに1ヶ月延ばすとなると大変国民の皆さま方も自粛にお疲れになられてきているということで、生活という意味からすると、それになかなか対応しづらいという部分があると思いますが、何とか2週間、あと2週間ということで、もう1度緊急事態宣言の趣旨に立ち返っていただいて、不要不急の外出を本当に控えていただいて、そして感染拡大のリスクがあるような場面、場所、こういうところには是非とも行かずに感染防止に心がけていただきたい。
 併せて、変異株が継続的に発生しておりご心配をいただいています。サーベイランス、モニタリング、こういうものをやっていますが、こういうような幅広いスクリーニングをやっていくと当然実態が段々見えてきます。そういう意味では、数はまだまだ実態に合わせて増えてくるのだろうと。
 感染力があるとも言われており、変異株の種類によっては、免疫力、ワクチンこういうものにも影響があるかもわからないということも言われています。つまり、今までと違った新たな状況になる可能性もありますから、それだけにそういう新たな変異株等をしっかりと捕捉でき、確認してある程度それを積極的疫学調査で確認できていけるような、そういう状況まで感染者数というものを落としていきたいという思いもあります。
 さらに、ワクチン接種という意味からすれば、医療従事者の方々にお力をいただかなければなりませんが、感染拡大していればそれもままならなくなるなど、いろいろな部分があります。
 この2週間が我々は本当に瀬戸際だと思っておりますので、是非ともお力添えをいただいて、なるべく新規感染者を抑えてまいりたいと思いますので、是非ともご協力をお願いしたいと思います。
記者:
関連してですが、諮問委員会では1週間前だと委員の方からの条件付きというようなことで、更なる対応を求める意見も出ていましたが、今回についてはそういった意見が出たのかどうか、それに対して政府としてどのように取り組んでいかれるのかお願いします。
大臣:
新たな、いろいろな規制というものもなかなか手がないわけで、そういう意味では先ほど申し上げました、要するに新たな感染者、特に変異株がそうですが、そういうものをしっかりと調査できるような体制を組んでいくこと。これは今も感染研だけではなく、各都道府県でも地域の大学等と協力していただきながらゲノム解析をお願いさせていただいたり、PCRのスクリーニング用の検査、こういうものも今、全都道府県でお願いできるようになってきました。
 そういう中で今、だいたい5%くらいだと言われております、全体の中での検査数をもっと上げていく中において、変異株をあぶり出していくということも重要になると思います。
 それから、クラスターという意味からすると、やはり高齢者の方々の重症化リスクが高いので、病床が逼迫する1つの要因にもなってきます。そして命にまで関わってきますから、やはり感染されないことが一番なので、そういうクラスターを作らないためにも、介護施設等に関してこれは本当の意味でのスクリーニング検査ですね。
 PCR、プール検査も含めていろいろなやり方があると思いますが、それも今感染拡大が見られる地域にお願いしていこうということで、定期的にやっていただく。実際、緊急事態宣言を出されたところに関しては、計画を作っていただいて、そして3月中にはスタートしていただくということで進んでいます。
 それから、兆候をしっかりと確認するという意味では、戦略的に、またその地域、繁華街だとか企業もあるでしょうし、大学であるとか駅、空港、こういうところで、兆候を捕まえるためにスクリーニング的に調査をする。それから、兆候を見つけて早い対応をするということも1つ対策としてしっかりやっていくということ。
 様々な手法がありますが、そういうことはしっかりやりながら感染をなるべく抑えていく。今日もご意見ありましたが、何よりも東京を中心とする首都圏、大体一都三県で3,700万人近くおられる、これは世界の中でも本当にトップレベルの人口集積地域です。こういう特有の事情があって、なかなか東京を中心にこの地域の数字が落ちないということは、そういう特殊な事情があるのであろうと。
 つまり、感染の大元がずっとそこで感染があって、それが外に出てくると顕在化するということですから、そこを早く見つけてそこの対策をしっかり組んでいこうと。こういうような対策をしっかりやるということだと思います。
記者:
新規感染者数をなるべく減らしたいということですが、逆に言うとこの2週間で新規感染者が減らなかったら解除はできないというお考えでしょうか。
大臣:
新規感染者を減らすというのは、増やすことは絶対ないようにしなければいけませんので、まず減らすということ。それから、やっぱり病床、2週間あると、感染者が増えれば別ですが、それがある程度抑えられれば、病床はある程度余裕が出てくると思います。
 病床が逼迫していることが非常に厳しい、今回延長する1つの大きな理由ですから、そこを改善するということが大きな我々の目的です。

(了)

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