令和3年2月26日

 2月25日(現地時間同日)、エルサレムにおいて、我が方、馬越正之パレスチナ関係担当大使兼対パレスチナ日本政府代表事務所長と先方マーク・ラサウィ国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)渉外局パートナーシップ部長代理(Mr. Marc Lassouaoui, Acting Director for Partnerships, Department of External Relations, UNRWA)との間で、UNRWAを通じた無償資金協力「パレスチナ難民の子供のための質の高い包括的な教育に向けた学校における学習環境強化計画(UNRWA連携)」(供与額:9億8,700万円)に関する書簡の交換が行われました。

  1. 現在、パレスチナのガザ地区では、UNRWAが運営する初等・中等学校の教室が慢性的に不足しており、学習環境は必ずしも整備されておらず、教育の質に悪影響を与えています。また、同地区の人口増加率は2.13%と高く、増え続ける学齢人口に対して質の高い教育を提供するために教室数の増加が急務となっています。
  2. この協力は、パレスチナ・ガザ地区において、UNRWAが運営する難民キャンプ内の初等・中等学校6校を増設・改修するとともに、教育設備や心理的ケアを提供することによって、難民の教育へのアクセス及び学習環境の改善を図り、もって質の高い教育の実現に貢献するものです。
  3. この協力により、パレスチナの教育サービスの質が改善することが期待されます。

 パレスチナの面積は約6,020平方キロメートル(西岸地区は三重県と同程度、ガザ地区は東京23区の約6割)、人口約497万人(2019年、パレスチナ中央統計局)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)は3,710米ドル(2018年、世界銀行)。