2021年2月9日(火曜日)
8時43分~8時49分
於:衆議院本会議場中庭廊下側

冒頭発言

特になし。

質疑応答

WTO事務局長選

Q:WTOの次期事務総長にナイジェリアのオコンジョ・イウェアラ元財務大臣が就任する見通しとなりましたが、今後のWTO改革に期待することをお願いします。

A:WTO事務局長選に関する韓国と米国の発表については承知をしております。今後オコンジョ候補ができるだけ早期に事務局長に選出されることを期待をしております。正式な手続で、これからということになると思います。
また、オコンジョ候補がリーダーシップを発揮することで、上級委員会の改革、デジタル化や気候変動問題への対応など、WTOが直面する諸課題の解決に向けて、議論が進展することを期待をしております。ずっと停滞したままなんでね、これをしっかり進めていくリーダーシップを発揮することを期待をしているということであります。

先端半導体

Q:台湾のTSMCが日本のつくば市に研究開発拠点を置くというような報道がこれまで何度かありますけれども、これについては経済産業省としての受け止めはいかがでしょうか。

A:報道は承知していますけれども、個社の経営戦略に関することであり、現時点ではコメントは差し控えたいと思っております。
経済産業省としては国内外の企業と連携し、先端的な半導体を国内で製造する技術の確保を目指していく考え、ということでありまして、これはずっと方針として目指すべき方向性だということであります。

事業承継

Q:事業承継に関して伺いたいのですけれども、帝国データバンクの調査で社長の平均年齢が初めて60歳を超えました。後継者に悩む企業が65%に及んでいるということで、日本でなかなか事業承継が進まない理由について、どのようにお考えでしょうか。

A:事業承継と社長の平均年齢というのがどう結びつくかというのもあると思うんですけれども、経済財政白書によれば、健康寿命の延伸等もあって、就業意欲の高い高齢者が増加しているとされており、御指摘の調査もそうした一般的な傾向を示したものと受け止めております。

一方で後継者不足、後継者不在率は3年連続で改善してきているということで、2011年以降過去最低との調査もあり、事業承継税制の活用件数は制度拡充前後で約3倍強に広がっております。事業引継ぎ支援センターのマッチング件数も過去5年で約10倍に増加しており、事業承継は着実に進んでいると考えております。

もう少し高い年代で後継者がいないというような企業が課題であって、それが特殊な技術を持っていたり、または多くの雇用を抱えているということで、そういった資源が散逸しないようにということで、マッチングも含めてしっかりやってまいりたいと思っています。

柏崎刈羽原発

Q:東京電力の柏崎刈羽原発の不正IDカードの問題で、昨日規制委が開かれまして、事案の概要が公表されました。安全上問題があると評価されましたけれども、これに関しての受け止めと7号機の再稼働への影響をどうお考えですか。

A:本件については誠に遺憾だということであります。原子力規制委員会の監視の下に徹底的に再発防止に取り組んでもらいたいということであります。
原子力事業を進めていくに当たっては地元の御理解が必要不可欠であって、東京電力には本件を重く受け止めて、原因究明と再発防止に徹底して取り組むことで、原子力発電所の安全確保と地元をはじめとした国民の信頼確保に努めてもらいたいと考えております。

Q:再稼働への影響というのは。

A:これは東京電力がしっかりと対応していくということで、こういった再発防止策であるとか、原子力を扱う、核を扱う核物質防護という点で、しっかりと徹底をした対策をしてもらうということだと思っております。

電力システム改革

Q:電力システム改革のことをお伺いしたいのですが、震災から10年を迎えて、この間小売の全面自由化や発送電分離などを進められていると思うのですけれども、現状についてどう御評価をされているのかというところと、今後の課題についてお考えをお聞かせください。

A:小売自由化や発送電分離の実施によって、発電・小売事業者の新規参入が進んできました。これは例えば以前は一般電力事業者だけだったのが小売で大体700ぐらい、発電も含めると1,600(※)ぐらいの事業者ができてきているということですね。

こういった形で競争、またいろいろな電源の導入というものが進められる環境にはなってきたと思っておりますけれども、まだ市場も含めて改善点が幾つかあると思いますので、ここで5年たったということで、この前の需給逼迫のような事象が起きた場合には、どこに改善点があるのかということを真摯に考えていかなくてはならないと思っておりますし、あとはエンドユーザー、消費者の方々が不利益を被らないようにという中で、普通の市場との違いというものもそういったものであると思いますけれども、先物とまた卸電力市場という中の関係性も含めて、どうしていくかということなどが結構課題だと思っております。

それと、併せて2050年カーボンニュートラルということで取り組んでいく中で、どうあるべきかということを常に考えていかなければならないと思っています。

※実際の発言は「1400」でしたが事実関係に即して上記のとおり修正しました。

以上

最終更新日:2021年2月17日