日時 令和3年2月5日(金曜日)8時38分~8時46分 於: 参・本会議場中庭側廊下
主な質疑事項
  • (大臣から)2020年農林水産物・食品の輸出実績について
  • 農林水産物・食品の輸出実績について
  • 大阪堂島商品取引所の米先物取引及び株式会社化について

 

大臣

  本日、私から1点御報告がございます。「2020年の農林水産物・食品の輸出実績について」でありますが、輸出額が9,223億円で、前年から1.1%、金額で102億円の増加となり、8年連続で過去最高額を更新しました。また、少額貨物などを含めると9,866億円となりました。輸出額が増加した背景としては、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界各国の食料消費が外食から家庭消費へシフトする中で、家庭向けの輸出が好調であったことが考えられます。具体的には、鶏卵や米のように家庭食向けの産品が増加するとともに、上半期は低迷した牛肉や日本酒が、小売やEコマース向けで好調となり、下半期は回復をしました。新型コロナウイルスの影響が続いていることから、現在の商流を途切れさせない支援や、オンラインによる商談、家庭食シフトなど海外需要の変化への対応支援等により、引き続き輸出の維持・促進を図ってまいります。私からは以上であります。

記者

  農林水産物の輸出額の実績についてお伺いします。2020年は9,223億円、8年連続で過去最高というふうな状況でしたが、ここ3年程は9,000億円台前半で微増というふうな状況になってます。もともと目標にしていた1兆円という金額にもまだ届いていない現状で、今後、2025年の2兆円、2030年の5兆円、この高いハードルをどのように実現されていくのか、大臣のお考えをお願いします。

大臣

  お話ありましたとおり、2020年の輸出額は9,223億円、少額貨物等を含めても9,866億円となりまして、新型コロナの影響によってですね、1兆円には届かなかったという状況であります。一方で、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、輸出額全体が前年比で11.1%減少する中で、外食需要が減少して家庭食需要が増加するなど、海外での消費者のニーズが変化をして、日本からの農林水産物・食品の輸出は家庭向けを中心に増加をしました。その結果ですね、年間の輸出額は対前年比で1.1%増加をして、8年連続過去最高となりまして、5兆円目標の達成には、この動きを更に伸ばしていく必要があると考えておりますので、「輸出拡大実行戦略」に即してですね、輸出先国の消費者のニーズを正確に把握をして、マーケットインの体制が整備できるようにしていきたいと思いますし、輸出先国のですね、規制緩和ですとか、撤廃に向けた協議、加工施設の整備等々ですね、総合的に目標達成に向けてですね、取り組んでまいりたいと考えております。

記者

  大阪堂島商品取引所の関係で、2点お聞きしたいと思います。一つは、今、試験上場中の米なんですけれども、それが期間、あと半年を迎えておりまして、今現在、どのように評価されているかというのを1点、もう一つは、堂島商品取引所は、4月1日の株式会社化を目指して取組を進めておりますけれども、そういった動きについて、どのように見ていらっしゃるか、御所見をお願いいたします。

大臣

  米の先物取引につきましては、大阪堂島商品取引所に対して、令和元年8月に、試験上場期間の4度目の延長のですね、認可を行ったわけでありますが、その後、昨年8月までの1年間を見ますと、活発な取引が行われているとは言い難い状況にありましたが、ここ半年のですね、取引状況を見ますと、取引量が上向きつつあります。また、同取引所が経営基盤の強化を図るために、会員制組織から株式会社への組織変更を目指しているということは承知をいたしております。米先物取引の本上場及び株式会社の組織変更につきましては、農林水産大臣の認可事項でありまして、正式な認可申請がなされていない段階で、その可否等についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、農林水産省としては、今後、米先物取引の本上場ですとか、組織変更について認可申請がなされた場合には、商品先物取引法に基づいて適切に判断をしてまいりたいと考えております。

記者

  輸出の件なんですけれども、2025年2兆円、30年5兆円目標は、大臣の現状のお考えとしては達成可能だと見てらっしゃるかということと、あと、戦略の中でも肝になる事項、例えばECとかですね、そういった、何か、どれを主軸にやっていかれるのかというのを教えてもらってもよろしいですか。

大臣

  コロナによってですね、外食から家庭食という変化は生じていると思いますが、輸出実績は前年比で1.1%増、金額で102億円増加をしたということでありますので、今後とも、この需要の変化に対応しながらですね、商流も維持をしながら、中長期的な5兆円目標の実現に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えておりますが、その道筋につきましては、輸出拡大実行戦略、取りまとめておりますので、これを総合的に着実に実施をしていくということが重要だと考えております。

記者

  そうしますと、コロナが終息することというのが大前提になるというふうな理解をしてよろしいのでしょうか。それもあっても、目標は達成できるという見通しなんでしょうか。

大臣

  目標達成に向けてですね、実行戦略をしっかりと推進していくということです。

記者

  輸出についてはですね、農業者の所得にしっかり結び付いているのかというような御指摘が以前からありますけれども、大臣どう受け止めかというのと、あと、今後、所得を伸ばしていくためにはどういうふうにしていけばいいか、どうお考えでしょうか。

大臣

  これはですね、今、輸出に取り組んでいる全国各地、産地がありますが、所得の向上に結び付いているというふうには考えております。また、やはり所得向上に結び付けていくためには、産地をですね、しっかり形成をする中で、輸出に取り組んでいくということも重要なことだと考えております。

記者

  農政から少し離れてしまうんですが、一昨日から問題になっている、森喜朗さんの発言についてですね、大臣が感じたことなどあれば、あと進退も含めてですね、お考えあれば伺いたいんですけれども。

大臣

  これはもう、森会長御自身がですね、発言を撤回をされたものと承知をいたしております。

記者

  発言の内容については、何かお感じになりましたか。

大臣

  これはもう、菅総理からもですね、これはあってはならない発言だというふうな話が、答弁があったところだというふうに思います。

報道官

  時間の都合ありますので、以上で終了させていただきます。ありがとうございました。

以上