令和3年1月27日

 1月27日(現地時間同日)、ソロモン諸島の首都ホニアラにおいて、我が方、森本康敬在ソロモン諸島日本国特命全権大使と先方ジャーマイア・マネレ外務貿易大臣( Hon. Jeremiah Manele, Minister of Foreign Affairs and External Trade, Solomon Islands)との間で、31.59億円を限度とする無償資金協力「第二次ククム幹線道路改善計画」に関する交換公文の署名が行われました。

  1. ソロモンの首都ホニアラの中心市街地とホニアラ国際空港を結ぶククム幹線道路では、自動車の増加や舗装の劣化等の複数の要因により渋滞が慢性的に発生していることに加え、排水施設が不十分なため雨季には道路が冠水して渋滞と舗装の劣化を助長するなどの問題が発生し、これらの解決が強く求められています。日本は、平成26年に無償資金協力「ククム幹線道路改善計画」(平成30年12月完工)(以下、「フェーズ1」)にて、特に優先度の高い区間の既存橋梁及び道路の改善に係る支援を行いましたが、フェーズ1の対象とならなかった区間では依然として、排水、舗装、交通容量の面で改善が必要となっており、道路の改良が喫緊の課題です。
  2. この計画は、ククム幹線道路において、フェーズ1で対象としなかった区間において、既存橋梁の補修を含めた道路の改良等を行うことで、渋滞の緩和、排水能力の強化を図り、物流の改善や防災に寄与し、もってソロモンの持続可能な経済成長に貢献するものです。
  3. この協力は、2018年5月18日及び19日に福島県いわき市において開催された第8回太平洋・島サミットにおいて、我が国政府が表明した支援の柱である「強靱かつ持続可能な発展の基盤強化」に資する協力として実施するものです。

[参考1]ソロモン諸島基礎データ
ソロモン諸島は、面積2万8,900平方キロメートル(岩手県の約2倍)、人口約67万人(2019年、世界銀行)、一人当たりの国民総所得(GNI)は2,390米ドル(2019年、世界銀行)。

[参考2]第8回太平洋・島サミット

  • 第8回太平洋・島サミット(PALM8)は2018年5月18日及び19日に福島県いわき市において開催。16の太平洋島嶼国・地域、オーストラリア及びニュージーランドの首脳級等が出席。ソロモンからはホウエニプウェラ首相(当時)が参加した。
  • 我が国は、PALM8において、(1)自由で開かれた持続可能な海洋、(2)強靱かつ持続可能な発展の基盤強化、(3)人的交流・往来の活性化の3つを柱として、今後3年間でこれまでの実績も踏まえた、従来同様の、しっかりとした開発協力の実施及び成長と繁栄の基盤である人材の育成・交流の一層の強化を表明した。