令和3年1月23日
農林水産省

本日、富山県小矢部市の養鶏場において、家畜伝染病である高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜(今シーズン国内38例目)が確認されました。
本発生は、富山県における今シーズン初めての発生であり、これを受け、野上農林水産大臣から防疫対応に遺漏がないよう、昨年11月5日の総理指示を踏まえ防疫指針等に基づいて対応するよう指示がありました。
農林水産省としては、「農林水産省鳥インフルエンザ防疫対策本部」を持ち回りで開催し、今後の対応方針(大臣指示)に従い措置を実施することについて確認します。

1.農場の概要

農場所在地:富山県小矢部市
飼養状況:採卵鶏(約14.1万羽)

2.経緯

(1)1月22日、富山県は死亡鶏が増加した旨の通報を受けて、当該農場に対し移動の自粛を要請するとともに農場への立入検査を実施。
(2)同日、当該鶏についてインフルエンザ簡易検査を実施し陽性。
(3)本日、当該鶏について遺伝子検査を実施した結果、H5亜型であり、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることを確認。

3.今後の対応方針

本日、富山県小矢部市の採卵鶏農場において、家畜伝染病である高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されたことを受け、大臣から下記のとおり指示があったところ、農林水産省としては防疫措置等について、万全を期します。

1月23日の富山県小矢部市における高病原性鳥インフルエンザの発生は富山県における今シーズン初めての発生であり、防疫対応に遺漏のないよう、昨年11月5日の総理指示を踏まえ、「高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」等に基づき、以下の措置を実施することとする。

1.(ア)当該農場の飼養家きんの殺処分及び埋却、
   (イ)農場から半径3km以内の区域について移動制限区域の設定、
   (ウ)半径3kmから 10km以内の区域について搬出制限区域の設定等
必要な防疫措置を迅速かつ的確に実施。
2.移動制限区域内の農場について、速やかに発生状況確認検査を実施。
3.感染拡大防止のため、発生農場周辺の消毒を強化し、主要道路に消毒ポイントを設置。
4.宮内農林水産副大臣と富山県知事との意見交換を実施し、富山県と緊密な連携を図る。
5.必要に応じて、食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会家きん疾病小委員会を開催し、防疫対策に必要な技術的助言を得る。
6.感染状況、感染経路等を正確に把握し、的確な防疫方針の検討を行えるようにするため、必要に応じ、農林水産省等の専門家を現地に派遣。
7.富山県の殺処分・焼埋却等の防疫措置を支援するため、必要に応じ、各地の動物検疫所、家畜改良センター等から「緊急支援チーム」を派遣。
8.「疫学調査チーム」を派遣。
9.全都道府県に対し、改めて注意喚起し、本病の早期発見及び早期通報の徹底を指導。
10.関係府省庁と十分連携を図りつつ、生産者、消費者、流通業者等への正確な情報の提供に努める。

4.農林水産省鳥インフルエンザ防疫対策本部

農林水産省鳥インフルエンザ防疫対策本部
日時:令和3年1月23日(土曜日)(持ち回り開催)

5.その他

(1)我が国の現状において、家きんの肉や卵を食べることにより、ヒトが鳥インフルエンザウイルスに感染する可能性はないと考えています。
https://www.fsc.go.jp/sonota/tori/tori_infl_ah7n9.html(外部リンク)
(2)現場での取材は、本病のまん延を引き起こすおそれがあること、農家の方のプライバシーを侵害しかねないことから、厳に慎むよう御協力をお願いいたします。 特に、ヘリコプターやドローンを使用しての取材は防疫作業の妨げとなるため、厳に慎むようお願いいたします。
(3)今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、生産者等の関係者や消費者は根拠のない噂などにより混乱することがないよう、御協力をお願いいたします。

お問合せ先

消費・安全局動物衛生課

担当者:星野、下平
代表:03-3502-8111(内線4581)
ダイヤルイン:03-3502-5994
FAX番号:03-3502-3385