令和2年1月23日
農林水産省

~ベルリン農業大臣会合に野上農林水産大臣が出席 分科会議長としても国際的な連携の進展に貢献~

令和3年1月22日(金曜日)、90か国・機関が参加してベルリン農業大臣会合(※1)がテレビ会議形式で開催され、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)や気候変動の影響下における世界の食料確保に向けた協力の強化について議論しました。我が国から野上農林水産大臣が出席し、将来のパンデミックの防止に関する分科会で議長を務めました。


                

1.ベルリン農業大臣会合

1月22日20時(日本時間)より、テレビ会議形式で90か国・機関の閣僚級が参加し、COVID-19のパンデミックや気候変動に対応した世界の食料安全保障の確保に向けた協力強化について議論が行われました。本会合では、「COVID-19パンデミックへの対応」「将来のパンデミック防止」「気候変動の緩和」「気候変動への適応」の4つの分科会を実施し、会合の成果として閣僚宣言を採択しました。
野上農林水産大臣は、「将来のパンデミック防止」を議題とした分科会で議長を務め、ワンヘルスアプローチ(※2)と国際的な連携の重要性に関する議論を行い、各国で認識を共有しました。

(※1)ベルリン農業大臣会合とは
食料や農業に関する喫緊の課題を議論するため、ドイツ食料・農業省が主催する、世界最大級の農業大臣会合。
(※2)ワンヘルスアプローチとは
人の健康、動物の健康、環境の健康(保全)は密接に関係しており、人獣共通感染症などの分野横断的な課題に対して関係者が連携して対処するという考え方。

2.我が国の発言

野上農林水産大臣からは、疾病による世界の食料安定供給への影響に備えるため、(ア)ワンヘルスアプローチの重要性、(イ)人獣共通感染症に関する早期警戒等の国際協力の実施、(ウ)サプライチェーンのあらゆる段階での取組の重要性について言及しました。
また、COVID-19の影響を踏まえ、(ア)食料システムを持続可能なものへと変えていく必要性や国連食料システムサミットの活用、(イ)農林水産業の生産力向上と地球環境の保全を両立すること、そのためのイノベーションと投資の重要性等を主張し、各国に連携を呼び掛けました。

3.ベルリン農業大臣会合  宣言のポイント

現在のパンデミックによる食料安全保障及び栄養への影響を最小化し、将来のパンデミックを予防するため、そして気候変動を緩和・適応するため、農業大臣の連帯の必要性を強調。

  • 人獣共通感染症を管理かつ予防し、パンデミック及び薬剤耐性に関連したリスクを減少させるため、ワンヘルスアプローチを支持
  • 動物疾病及び人獣共通感染症の発生に関する早期警戒、透明性のある報告、調査等を後押しする国際機関の連携を支持
  • イノベーションは、持続可能な生産性向上にとって重要であり、官民連携を含め農村地域及び農村インフラへの投資を引き続き強化
  • 越境性動物疾病の食料安全保障への影響を認識し、食料システムの各段階における予防を奨励
  • 国連食料システムサミットの機会に、気候変動及びCOVID19によって明らかになった食料システムの脆弱性への意識を向上

添付資料

ベルリン農業大臣会合閣僚宣言(英文(PDF : 574KB)/仮訳(PDF : 329KB)

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