令和3年1月22日

 1月22日(現地時間同日)、マレーシアの首都クアラルンプールにおいて、我が方、岡浩駐マレーシア日本国特命全権大使と先方アドハム・ババ保健大臣(His Excellency Adham Baba, Minister of Health of Malaysia)との間で、供与額5億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

  1. マレーシアにおいては、1月20日現在、累計感染者数169,379人、死者630人を記録し、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大しており、保健・医療体制の強化が喫緊の課題となっています。本計画は、マレーシアに対し、移動式X線撮影装置等の保健・医療関連機材を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。
  2. 新型コロナウイルス感染症の世界規模での感染拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、まさに人間の安全保障に直結した世界全体にとっての深刻な危機として国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。
  3. 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。さらに、この支援が、一人ひとりの健康を含む人間の安全保障を推進するとともに、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現を含むSDGs達成のための基盤づくりに役立つことを期待しています。

[参考]マレーシア基礎データ
マレーシアは、面積約33万平方キロメートル、人口約3,195万人(2019年、世界銀行)、一人当たりの国民総所得(GNI)は11,230米ドル(2019年、世界銀行)。