令和3年1月22日

 1月22日(現地時間同日)、ソロモン諸島の首都ホニアラにおいて、我が方、森本康敬在ソロモン諸島日本国特命全権大使と先方オルガ・ラバデ国連開発計画(UNDP)ソロモン諸島国代表カントリーマネージャー代行(Mr.Olga Rabade, Acting Country Manager)との間で、供与額1.89億円の無償資金協力「汚職対策能力向上計画(UNDP連携)」に関する交換公文の署名が行われました。

  1. ソロモンでは、汚職の蔓延が問題となっており、経済発展や貧困撲滅の阻害、行政の不安定性、天然資源の非持続的な利用、行政サービスの悪化などの原因となっています。このため、同国の最優先の課題として汚職撲滅が宣言され、最初の汚職防止戦略が2017年に議会で承認され、同時に汚職対策独立委員会が設立されるなど汚職防止に向けた組織作りや枠組み作りが行われてきました。
  2. この協力は、ソロモン政府に対し、UNDPと連携して、汚職防止戦略の実施機関である汚職対策独立委員会の事務所の改修に加えて、同委員会、関係省庁、民間セクター及び市民団体などに対する研修等の実施を支援することで、汚職の蔓延の防止、経済発展の阻害要因の排除及び行政の安定化を図り、同国の自立的かつ持続的経済発展の達成及び国民の生活水準の向上に寄与するものです。
  3. この協力は、2018年5月18日及び19日に福島県いわき市において開催された第8回太平洋・島サミットにおいて、我が国政府が表明した支援の柱である「強靱かつ持続可能な発展の基盤強化」に資する協力として実施するものです。

[参考1]ソロモン諸島基礎データ
ソロモン諸島は、面積2万8,900平方キロメートル(岩手県の約2倍)、人口約67万人(2019年、世界銀行)、一人当たりの国民総所得(GNI)は2,390米ドル(2019年、世界銀行)。

[参考2]第8回太平洋・島サミット

  • 第8回太平洋・島サミット(PALM8)は2018年5月18日及び19日に福島県いわき市において開催。16の太平洋島嶼国・地域,オーストラリア及びニュージーランドの首脳級等が出席。ソロモンからはホウエニプウェラ首相(当時)が参加した。
  • 我が国は、PALM8において、(1)自由で開かれた持続可能な海洋、(2)強靱かつ持続可能な発展の基盤強化、(3)人的交流・往来の活性化の3つを柱として、今後3年間でこれまでの実績も踏まえた、従来同様の、しっかりとした開発協力の実施及び成長と繁栄の基盤である人材の育成・交流の一層の強化を表明した。 

[参考3]国連開発計画(UNDP:United Nations Development Programme)概要(PDF)別ウィンドウで開く