令和3年1月11日

1月10日(現地時間同日)、セネガル共和国の首都ダカール市において、現地を訪問中の茂木敏充外務大臣と先方アマドゥ・ホットゥ経済・計画・協力大臣(H.E. Mr. Amadou Hott, Minister of Economy, Planning and Cooperation of the Republic of Senegal)との間で、71億6,900万円を限度とする円借款「セネガル川流域灌漑稲作計画」に関する交換公文の署名が行われました。

1 対象案件の概要

(1)セネガルの国家開発計画は、食料安全保障の強化と食料自給率向上による貿易赤字の是正を掲げています。同国の北部を流れるセネガル川の流域は、コメなどの作物生産の潜在性が高く、セネガルにおけるコメ(籾)の生産目標の約60%を同地域で担うことが計画されています。しかし、セネガル川下流に位置するダガナ県及びポドール県では、整備後30年以上が経過し老朽化した灌漑地区が多く、農地の一部は耕作放棄地となり、生産量は伸び悩んでいます。
この計画は、セネガル川流域のダガナ県及びポドール県において、灌漑施設の拡充・改修と農業機械の調達、灌漑施設の維持管理体制強化、営農支援等を行うことにより、コメの生産性向上を図るものです。

(2)供与条件
(ア)金利:0.01%
(イ)償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(ウ)調達条件:一般アンタイド

2 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、コメ増産を含む農業の振興を支援する旨表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。

[参考]セネガル共和国基礎データ
セネガル共和国の面積は約19.72万平方キロメートル(日本の約半分)、人口は約1,585万人(世界銀行、2019年)、一人当たりGNI(国民総所得)は1,450米ドル(世界銀行、2019年)。