環境省・新着情報

令和2年12月25日

総合政策

かたつむり山発電所(仮称)設置計画に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

 令和2年12月25日、環境省は、「かたつむり山発電所(仮称)設置計画環境影響評価準備書」(小安地熱株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。 本事業は、秋田県湯沢市において、出力14,990kWの地熱発電所を設置するものである。 環境大臣意見では、(1)既存建物の解体工事が実施される時期において、対象事業実施区域の近傍に存在する一部の住居等における騒音及び振動の予測値が現況よりも大きく増加することとなっているため、環境保全措置を確実に実施するとともに、建設機械の稼働による生活環境への影響を極力低減すること、(2)対象事業実施区域の周辺には温泉が位置しているが、本事業の実施による地熱発電に用いる蒸気・熱水と温泉との関係については、十分に解明されていない点もあるため、温泉への影響の有無の確認方法を明確にし、温泉の温度・湧出量・成分に関する環境監視を継続的に実施すること、(3)対象事業実施区域の周辺では、クマタカの繁殖が確認されていることから、営巣期における高利用域での工事の実施については、専門家の意見を踏まえ、工事時期の調整及びコンディショニング等の環境保全措置を適切に実施し、クマタカの繁殖への影響を十分に低減すること等を求めている。

1.背景
 環境影響評価法及び電気事業法は、出力10,000kW以上の地熱発電所の設置又は変更の工事を第一種事業として対象事業としており、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※1の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。 本件は、「かたつむり山発電所(仮称)設置計画環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。 今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。
2.事業の概要
・事業者   小安地熱株式会社・事業位置  秋田県湯沢市       (対象事業実施区域面積 約19.9万㎡)・出力    最大14,990kW
3.環境大臣意見
 別紙1のとおり。なお、環境大臣意見の形成に当たって、別紙2のとおり、環境影響審査助言委員から意見を聴取した。
(参考)環境影響評価に係る手続
【配慮書の手続】
・公表         平成30年12月10日~平成31年1月11日・秋田県知事意見提出  平成31年2月18日・環境大臣意見提出   平成31年2月22日・経済産業大臣意見提出 平成31年3月6日
【方法書の手続】・縦覧         令和元年7月9日~令和元年8月8日(住民意見0件※2)・秋田県知事意見提出  令和元年11月8日・経済産業大臣勧告   令和元年12月24日
【準備書の手続】・縦覧         令和2年7月8日~令和2年8月7日(住民意見0件※2)・秋田県知事意見提出  令和2年12月16日・環境大臣意見提出   令和2年12月25日※2 環境の保全の見地からの意見の件数
添付資料

(別紙1)かたつむり山発電所(仮称)設置計画に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見 [PDF 15 KB]
(別紙2)関係委員意見聴取書面 [PDF 18 KB]

連絡先
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8237
室長 木野修宏 (内線 6231)
室長補佐 豊村紳一郎 (内線 6233)
担当 藤井沙耶花 (内線 6248)

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