令和2年12月24日
農林水産省

農林水産省は、遺伝子組換え微生物である豚用生ワクチンの豚熱に関する特定家畜伝染病防疫指針(注)に従った使用に関する承認申請1件を受け、生物多様性影響評価を行いました。 その際、学識経験者からは、生物多様性影響が生じるおそれはないとの意見を得ました。この意見を踏まえ、申請書類に記載されている内容の妥当性を確認したので、審査報告書をまとめました。 これらの審査報告書について、国民の皆様からの御意見をいただくため、本日から令和3年1月22日(金曜日)までの間、パブリックコメントを実施します。
(注)家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号)第3条の2に基づく特定家畜伝染病防疫指針、令和2年7月1日農林水産大臣公表。

1.背景

 (1)豚用遺伝子組換え生ワクチンの生物多様性に対する影響評価

豚用遺伝子組換え生ワクチンの飼育環境下等での接種等の「第一種使用等」を行うためには、我が国の野生動植物に影響を与えないよう、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号)。以下「カルタヘナ法」という。」に基づき評価を行っています。そのため、豚用遺伝子組換え生ワクチンの豚熱に関する特定家畜伝染病防疫指針に従った使用等に当たっては、カルタヘナ法に基づき、その使用等に関する規程(第一種使用規程)を定め、これを農林水産省及び環境省に申請し、承認を受ける必要があります。

 (2)審査及び審査報告書

農林水産省は、遺伝子組換え農作物の審査・管理の能力や透明性及び科学的一貫性を向上させるため、審査・管理の標準的な手順をまとめた「遺伝子組換え農作物のカルタヘナ法に基づく審査・管理に係る標準手順書」(平成22年8月31日公表。以下「標準手順書」といいます。)を定めています。
(標準手順書)https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/about/index.html#2
豚用遺伝子組換え生ワクチンの第一種使用規程の承認申請の審査についても、この標準手順書に準じて、審査の結論、審査の概要等から成る審査報告書をまとめることとしています。

 (3)今回の申請・審査

今回、カルタヘナ法に基づき第一種使用規程の承認を受けるために申請のあった下表の豚用遺伝子組換え生ワクチンについて、 カルタヘナ法、標準手順書等に基づき、生物多様性影響評価を行いました。その際、学識経験者の意見を聴取するため、 薬事・食品衛生審議会薬事分科会再生医療等製品・生物由来技術部会動物用組換えDNA技術応用医薬品調査会を開催(令和元年12月26日、令和2年11月16日)し、 承認申請のあった第一種使用規程に従って使用した場合に、生物多様性影響が生じるおそれはないとの意見を得ました。

生物名 新たに付与された形質 開発者による識別記号(区別のための名称) 申請者
ペスチウイルス CSFウイルスの豚への侵入を阻止する抗体の
豚体内誘導のための抗原(E2タンパク質)発現
CSFウイルス由来E2遺伝子導入牛ウイルス性下痢ウイルス1型CP7_E2alf株
E2, Bovine viral diarrhea virus type 1)
(Suvaxyn CSF Marker)
ゾエティス・ジャパン株式会社

2.意見・情報の募集

今般、この豚用遺伝子組換え生ワクチンの第一種使用規程の承認の審査に関し、 審査報告書をまとめましたので、これについて、国民の皆様から御意見を募集します。
審査報告書については、ホームページ上(電子政府の総合窓口(e-Gov))に掲載しております。こちらから御覧ください。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550003239&Mode=0(外部リンク)
また、審査報告書は、農林水産省 消費・安全局 農産安全管理課においても配布しております。
 (1)提出期限
令和3年1月22日(金曜日)(郵便の場合も締切日必着とします。)

 (2)提出方法
次の(ア)から(ウ)までのいずれかの方法でお願いします。
  (ア)インターネットによる提出の場合 
以下のアドレス(電子政府の総合窓口(e-Gov))の「意見提出フォームへ」より送信可能です。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550003239&Mode=0(外部リンク)
  (イ)郵便による提出の場合
宛先:〒100-8950 東京都 千代田区 霞が関1-2-1
農林水産省 消費・安全局 農産安全管理課 審査官
  (ウ)ファクシミリによる提出の場合
宛先の番号:03-3580-8592

 (3)提出に当たっての留意事項
提出の意見・情報は、日本語に限ります。 また、氏名・住所(法人又は団体の場合は名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)及び連絡先を明記して下さい。 なお、提出いただいた個人情報については、お問合せの回答や確認の御連絡に利用しますが、個人や法人を特定できる情報を除き、公表する場合があります。  また、これらの情報は意見・情報の内容に応じて、省内の関係部署、関係府省等に転送することがありますので御了承願います。
郵送の場合には、封筒表面に「豚用遺伝子組換え生ワクチンの第一種使用等に関する審査結果についての意見・情報の募集」と朱書きいただきますよう、 またファクシミリでお送りいただく場合は表題を同じくしていただきますようお願いします 。
なお、電話での意見・情報はお受けしませんので御了承願います。また、頂いた御意見に対する個別の回答はいたしかねますので、その旨御了承願います。
意見・情報の募集は、環境省においても同時に実施されております。意見・情報は農林水産省又は環境省のいずれかに提出いただければ、 両省において考慮されることとなりますので、同じ意見を両省に提出していただく必要はありません。

3.今後の対応

農林水産省及び環境省では、今後、御提出いただいた意見・情報を考慮した上で、本件の承認を判断することとしております。

<参考資料>

お問合せ先

消費・安全局農産安全管理課

担当者:島村、中澤
代表:03-3502-8111(内線4510)
ダイヤルイン:03-6744-2102
FAX番号:03-3580-8592