日時 令和2年12月11日(金曜日)10時50分~11時1分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)ベトナムとの農業協力対話について
  • (大臣から)「野菜を食べよう」プロジェクトについて
  • 高病原性鳥インフルエンザについて
  • 吉川元大臣を巡る報道について

 

大臣

  本日、私から2点御報告がございます。
  1点目は、ベトナムとの農業協力対話ハイレベル会合への参加についてであります。明日午後、テレビ会議方式でベトナムとの間で開催されます、第5回日越農業協力対話ハイレベル会合及び官民フォーラムに出席する予定であります。ハイレベル会合では、両国の農林水産業分野の連携・協力関係をより強固なものとするために、クオン農業農村開発大臣と、日越農業協力中長期ビジョンに署名するとともに、我が国農林水産物・食品の輸出促進等の幅広い二国間案件につきまして、意見交換等を行う予定であります。また、官民フォーラムでは、農林水産分野の貿易や投資に関心を有する両国の民間企業も参加をしまして、民間企業の取組の発表ですとか、両国官民での意見交換等が行われる予定であります。詳細につきましては、この後プレスリリースをいたします。
  2点目は、「野菜を食べよう」プロジェクトについてであります。この秋は、気候が良好に推移しまして、台風等の被害もなかったことから、全国的に野菜の生育が良好でした。このため、白菜やキャベツ等の葉物野菜を中心としまして、卸売市場への出荷量が増加をして、価格が大幅に下落をしております。一方、野菜の1日当たりの摂取量は目標を大きく下回っていることから、この機に、「野菜を食べよう」プロジェクトを通じて、お手頃価格の野菜の消費拡大を図る取組を推進してまいります。具体的には、消費者の皆様に対しては、お手頃な価格となっている野菜のメニューの紹介をいたします。外食、中食、加工食品、小売等の関係事業者の皆様に対しまして、野菜をたくさん使った新メニューの提案ですとか、野菜の販売促進等に御協力をいただきます。また、プロジェクトに賛同する事業者の方を募集をして、「野菜サポーター」として農林水産省ホームページでその取組を紹介してまいります。農林水産省の食堂でも、18日より順次、野菜をたくさん使ったメニューを提供いたします。プロジェクトの詳細につきましては、ホームページに掲載をいたします。
  私からは以上でございます。

記者

  鳥インフルエンザについてお伺いします。飼養衛生管理基準の遵守状況について、自主点検の結果を今日までに報告するように各都道府県に通知していますが、現在の状況と、それから、養鶏場の消毒の実施などについても通知していますが、こちらの進捗状況を併せてお願いします。

大臣

  今シーズンは既にですね、計9県、22例のですね、発生が確認をされておりますし、世界的にも発生が相次いでおりまして、北海道から鹿児島まで、国内各地でですね、野鳥の死骸等からもウイルスが検出されておりますので、全国的に発生リスクが極めて高いと考えております。このために、更なる発生を予防するために、12月7日に、既に一部地域で実施していただいた飼養衛生管理の点検につきまして、全国一斉で実施することを指示をしまして、改めて全国の農場の担当者が自己点検を行って、都道府県を通じて今週中に国に報告してもらうことといたしています。農林水産省としましては、各都道府県からの報告を来週中にも取りまとめまして、必要な指導を行うなど、各都道府県と緊密な連携を取りながら、緊張感を持って対応してまいりたいと考えております。
  また、今のですね、予防的措置等々の状況でありますが、9日に開催されました関係閣僚会議におきまして、飼養衛生管理の徹底を図ると、更には全国一斉の緊急消毒を実施すると、またできる限りの予防措置をとること、また、発生が見られた場合にですね、地域でのまん延を防止するための迅速な防疫措置をとることということで、政府一丸となって緊張感を持って対応することを確認をいたしました。予防的措置につきましては、農林水産省としましては、家きん農場におきまして、飼養衛生管理基準の遵守状況を自主点検して報告すること、また、全国一斉の緊急消毒を実施することについて、全国の各都道府県にですね、通知をいたしております。取組時期に関しては、先ほど申し上げましたとおり、全国一斉の自主点検は、来週中にも取りまとめてですね、各県とも緊密に連携しながら、必要な指導を行ってまいります。また、全国一斉の緊急消毒ですね、これは農場内の消石灰散布等の消毒ということになりますが、これにつきましては、都道府県の指導によりまして、各農場の飼養衛生管理者に行わせるなどですね、実情に応じた方法で準備の整った都道府県からですね、速やかに実施をすることになると考えております。

記者

  鳥インフルエンザに関連しまして、昨日の対策本部で、大臣は、埋却地の確保などの事前準備を行って初動防疫に万全を期すよう都道府県知事に依頼された、ということだったんですが、改めて、この埋却地の確保とか初動態勢については、今の現状ではやはり、かなり課題があるのでしょうか。

大臣

  やはり、このまん延防止をするにはですね、初動態勢が非常に重要だということであります。今、各都道府県でですね、発生があるわけですが、その初動態勢をいかに速やかにやるかということを各都道府県にもですね、連携をして話をしているところでありますが、それぞれの都道府県のいろいろな準備状況等もですね、これは確認しなきゃならないと思ってますし、初動態勢の迅速な対応というのがですね、非常に重要になってくると思います。

記者

  岡山県でも、本日というか昨日というか、鳥インフルエンザが発生しまして、殺処分対象が64万羽とかなり大規模かなと思っておりまして、先日、広島県でも発生して、瀬戸内地方、非常に養鶏が盛んな地域でもあるんですけれども、改めて大臣の、こういった状況に関して、現在の鳥インフルエンザの発生状況に関してどのような認識かというのと、今後の対策というのが改めて何かあれば、教えていただければと思います。

大臣

  先ほども申し上げましたが、今シーズンはですね、世界的な発生が相次いでいるということ、それから、全国で野鳥の死骸からもウイルスが確認をされておりますので、全国的に発生リスクが極めて高い状況だと考えております。このために、やはり、この飼養衛生管理をですね、徹底をすると、まずはですね、ということが重要でありまして、そのため、先ほど申し上げてきたような、全国一斉でのですね、飼養管理点検の実施を指示をして報告を受ける、あるいは発生地域以外での緊急消毒を実施するということをですね、進めていきたいというふうに思っております。極めて今、全国的に発生のリスクが高い状況になっておりますので、高い緊張感を持って対応してまいりたいと考えております。

記者

  吉川元大臣の疑惑に関連して伺いたいのですが、先般の閉会中審査で、大臣、答弁に何度も立たれてですね、捜査中のためにコメントを控えるというふうに再三述べられておられました。一方では、農林水産行政に疑念を持たれないような対応をしていきたいともおっしゃられておりまして、こういうふうに、きちんと説明しない姿勢という中ではですね、疑念というのはなかなか解消されないのではないかと思うんですが、そのあたりの見解を伺いたいんですが。

大臣

  申し上げましているとおりですね、報道があったことは承知しておりますが、捜査機関の活動内容に関わることでもあり、コメントは差し控えさせていただいております。農林水産省としても、捜査機関のですね、活動内容に関わることについて、協力要請があれば適切に対応してまいりたいというふうに思っております。一方で、農林水産省が実施しております施策の判断ですね、これは妥当であったと考えておりますし、これはそれぞれしっかり説明を行っております。国会の中でも、その施策の妥当性について御説明をさせていただいておりますし、農林水産行政についてですね、国民に疑念を持たれることのないようにですね、しっかり説明しながら対応してまいりたいと考えております。

記者

  施策の判断が妥当だったとのことなんですが、その過程についてはですね、一部控えるとかですね、そういう説明を避ける場面が見られるんですけど、その部分が、まさに説明されないと疑念が晴れないと思うんですが、その辺りはいかがでしょう。

大臣

  この部分につきましては、捜査活動の活動内容に関わることでありますので、コメントを差し控えさせていただくということでございます。

記者

  そうしましたら、捜査の影響がない段階になったら調査又は説明をされるということなんでしょうか。

大臣

  いずれにしてもですね、政策の判断プロセスに不当な介入があったかどうかという点、これ、まさに捜査機関の活動内容に関わることでありますので、コメントは差し控えたいと思いますが、それを前提に申し上げれば、御指摘の事案につきまして、政策判断のいずれも妥当なものであったと考えておりますので、報道等を基に現時点で調査を行うということは考えておりませんが、国民に疑念を持たれないようにですね、農林水産行政について、状況に応じてですね、しっかりと対応してまいりたいと考えております。

報道官

  他によろしいでしょうか。では、以上で終了します。ありがとうございました。

以上