日時 令和2年12月4日(金曜日)10時51分~11時6分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • Go To Eatキャンペーンについて
  • 高病原性鳥インフルエンザについて
  • 米政策について
  • 吉川元大臣を巡る報道について
  • アニマルウェルフェアについて

 

記者

  一問目、Go To Eatについてお伺いします。追加の経済対策でGo To Eatで期間延長の話もあるようですけれども、現在の進捗状況と検討されている期間の延長、それについてお願いします。

大臣

  御指摘のGo To Eat事業につきましては、現在、第3次補正予算の中で、食事券の追加発行と、それから実施期間の延長について調整を進めているところでありますが、今、まさに予算が確保できるよう最終調整を進めているところであります。

記者

  そうするとまだ期間の、どのぐらい延長なのかとかそういうことは。

大臣

  そうですね、今、最終調整をしているところです。

記者

  鳥インフルエンザについて伺います。今シーズンの最初の発生から、もうすぐ1か月ほど経ったということで、殺処分した数が過去にない水準になっておりますけれども、今後も渡り鳥のシーズン続くと思われますけれども、どのように対応していかれるか、お考えをお聞かせください。

大臣

  11月5日にですね、香川県での1例目が発生して以来、福岡県、兵庫県、宮崎県を加えた計4県で15例の発生が確認をされております。今、御指摘のあった殺処分の総羽数は、約200万羽となっております。国内で発生が79年ぶりに確認されました平成15年度以来ですね、被害の大きかった年としましては、平成28年度に9道県12事例で約167万羽、また、平成22年度には、9県24事例で約183万羽という例がありますが、今シーズンは12月の上旬でですね、その数字を上回ってるという状況が確認されています。このシーズンのですね、処分数が2003年以降で最多となりますので、大変厳しい状況が続いておりますが、全国どこであっても発生するリスクがあるとのですね、現状認識のもとで、警戒を強めて、より一層高い緊張感を持って対応していく必要があると考えております。

記者

  2点伺いたいんですけども、1点目がGo To Eatの延長について、食事券を延長するというそのねらいと理由、ポイントの方についてはどのようにお考えかということをお聞かせください。2点目が同じく補正予算で、米の対策として前倒し対策を検討されているということですが、どれぐらいの規模感なのかというのと、早く示してほしいという声がありますが、それに対してどう対応していかれますか。

大臣

  まずGo To Eatでありますが、第3次補正予算の中で、今、調整を行っているということで、今申し上げたとおりでございますが、まず、オンライン事業につきましては、これまで、飲食業の速やかな需要喚起を図ってきましたので、既に全てのオンライン予約事業者において、ポイントの付与、終了しているところでありますが、今後は、全国的に地域の飲食店で利用できるですね、食事券事業を中心に対応していくということにした訳でございます。
  お米についてはですね、御案内のとおり、主食用米の需要がですね、毎年減少傾向にありますので、水田フル活用を進めるためには、この中でも堅調な米輸出をはじめ、加工用米、あるいは野菜など実需に結び付いた取組をしっかりと支援していくことが必要だと考えております。このため、今、補正予算につきましては、実需者ニーズを踏まえました新市場開拓用米ですね、輸出用米等、あるいは加工用米、麦・大豆、野菜・果樹等につきまして、低コスト生産技術等の導入に取り組む生産者への支援ですとか、あるいは輸出用パックご飯、この製造機械・施設等の整備への支援を検討しているところであります。予算の規模感についてはですね、今、最終調整をしておりますが、必要な予算をしっかりと確保してまいりたいと考えております。

記者

  吉川元農水大臣の疑惑の関係で、資金提供があったという報道がなされていますけれども、農水省としての受け止めというか、今後の対応と、捜査機関からの資料提供や捜査協力があったのか、今後あればどうするのかというところをお聞かせ願えればと思います。

大臣

  御指摘の報道があったことは承知しておりますが、捜査活動に関することでもあり、コメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、本件につきましては、吉川元農林水産大臣から報道各社に対しまして、当局から説明を求められることがあれば、現在入院治療中でありますが、誠実に対応させていただきますとのコメントが出されたと承知をしております。一般論として申し上げれば、政治家自らの行動について説明責任を果たしていくことが求められているものと考えております。農林水産省としてもですね、捜査に関することについて、協力要請があれば、適切に対応してまいりたいと考えております。

記者

  吉川元農相の事件に関連してですが、まず1点目なんですけれども、去年、その三次案が決まった時に、今、疑惑を持たれてるというアキタフーズの元会長の長男である、秋田正吾前社長がOIE連絡協議会の臨時メンバーになっていました。正吾さんは日本養鶏協会の副会長さんでもいらっしゃいました。この方を臨時メンバーに入れたという理由はどういったものであるのかということと、それから日本はですね、三次案の時に、巣箱と止まり木の義務化を削除してほしいと要求をして、それが去年の12月に三次案でのまれた訳ですけれども、今回、五次案ですか、この11月に出てるものでも、床の移動を自由にするというところは、日本が削除を要求してた、それがまた通っています。今、吉川さんは大臣ではないんですけれども、これ一貫して従来型ケージの禁止に反対してきた日本養鶏協会の意向を反映するものに見えるんですけれども、その点についてはどうお考えなのかということと、2点目、OIEの連絡協議会はいつ開かれるのですか。開くのなら、オンラインとかじゃなくて、オープンにしてくださいということです。あと3点目は、今回、OIEの基準のことがこの事件で公になった訳ですけれども、日本は、ケージだけでも95%が従来型ケージです。EUは2012年に従来型ケージを廃止して、エンリッチドケージが最低基準になっています。韓国も、1羽当たり750平方センチメートルを最低基準にエンリッチドケージへと移行しています。アメリカも2割はケージフリーとなっています。こういう中で、日本の対応というのは非常に国際的に遅れているのではないでしょうか。大臣の御見解を教えてください。

大臣

  まず、協議会のメンバーをどのように決めているかということでありますが、OIE連絡協議会のメンバーの選定につきましては、この協議会開催要領におきまして、通常メンバーについては、動物衛生、アニマルウェルフェア又は畜産物安全の分野を対象に作成されるOIEコードについて、技術的な知見や関連意見を積極的に述べることができる有識者をメンバーとして選定をするということであります。また、議題に応じて参集するメンバーにつきましては、必要があれば、専門的立場から積極的に発言ができる議題に関連する、その他事業団体等からの推薦者等の有識者を臨時メンバーとして選定をするということであります。また、アニマルウェルフェアのですね、基準の策定時期ですとか、その経緯等々の話でありますが、この採卵鶏のアニマルウェルフェアに関するOIEコードにつきましては、平成29年の9月に一次案が加盟国に提示をされて、その後数次の修正を経まして、本年5月にコードを採択予定だったOIE総会が新型コロナウイルス感染症のために延期をされて、策定に至っていない状況であります。平成30年9月には止まり木などの設置を必須とする二次案が加盟国に提示をされました。農林水産省では、その二次案に対しまして、養鶏の生産者団体、消費者団体や学識経験者等の多くの方々からOIE連絡協議会などを通じて意見を伺った上で、翌年ですね、平成31年1月及び令和元年7月に多様な飼養形態が認められるべきとの旨のコメントをOIEに対し提出したと聞いております。その後ですね、令和元年9月、OIEからは、加盟する各国からの二次案への意見を踏まえて、止まり木などの設置を推奨事項とする三次案が提示をされていると、こういう状況であります。
  アニマルウェルフェアについての考えでありますが、このアニマルウェルフェアにつきまして、採卵鶏につきましては、OIEにおきまして、アニマルウェルフェアに関する指針が策定をされていない状況にありますが、農林水産省では平成29年及び令和2年にですね、アニマルウェルフェアを考える上で役立つ指標であります「5つの自由」の確保をはじめとする飼養管理の基本的な考え方を示した課長通知でありますが、「アニマルウェルフェアに配慮した家畜の飼養管理の基本的な考え方について」を発出をしまして、アニマルウェルフェアに配慮するよう指導を行ってきているところであります。また、民間団体によるアニマルウェルフェアの考え方に対応した採卵鶏の飼養管理指針の作成の支援も行っておりまして、その普及によるアニマルウェルフェアの自主的な改善も促しているところであります。今後、採卵鶏に関する指針がですね、OIEの総会で採択されましたら、この課長通知を必要に応じて改訂するとともにですね、国内指針をOIE指針に整合させるように団体に指導し、その普及をもって、採卵鶏のアニマルウェルフェアに関する農家の理解と取組を進めてまいりたいと考えております。

記者

  大臣御自身のことに関してなんですけれども、就任したばかりで、ないとは思うんですが、日本養鶏協会や、報道されている元代表からの現金の提供みたいな働きかけがあったのかどうか、ないならないとおっしゃっていただいた方がいいかと思うんですけれども、その辺いかがでしょうか。

大臣

  ございません。

報道官

  では、以上で終了します。ありがとうございました。

以上