令和2年11月24日

鈴木隼人外務大臣政務官のカナダ政府主催WTO少数国閣僚テレビ会合(政務官スピーチ)

鈴木隼人外務大臣政務官のカナダ政府主催WTO少数国閣僚テレビ会合(主催国スピーチ)

 11月23日、日本時間午後9時から約2時間、カナダ政府が主催するWTO少数国閣僚テレビ会合(「オタワ・グループ」会合:以下参考)が行われたところ、概要は以下のとおりです。外務省からは、鈴木隼人外務大臣政務官、関係省庁から長坂康正経済産業副大臣、葉梨康弘農林水産副大臣が参加しました。

  1.  今回の会合では、新型コロナを受け各国で導入された医薬品や医療用品の貿易制限措置、農業分野での輸出規制措置、デジタル経済の進展に伴う電子商取引の新しいルール作り等について議論され、来年開催される予定の第12回WTO閣僚会議に向けて、喫緊の課題であるWTO改革につき意見交換しました。
  2.  鈴木政務官からは、来年に予定されている第12回WTO閣僚会議に向け、WTO改革を着実に前進させるためには特に、(1)デジタル化が進む中、「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」の新しい国際ルール作りが重要であること、(2)新興国の台頭で世界経済の実態が大きく変化する中で各国が応分の責任を果たすべきこと、(3)より多くの加盟国が合意できる恒久的な紛争解決制度改革が必要であること等を指摘しました。
  3.  また、喫緊の課題であるWTO改革を進めていく観点から、我が国を含む多くの国から9月から空席が続くWTO事務局長が、ルールに基づいてできるだけ速やかに選出されるべきとの発言がありました。
  4.  最後に、参加閣僚は、WTO改革の実現に向けて引き続き緊密に連携していくことの重要性を確認しました。

 [参考]オタワ・グループ
 (1)カナダ政府の呼びかけで発足した、WTO改革に関する有志国グループ。2018年10月に第1回閣僚級会合がオタワで開催されて以降、不定期に閣僚級会合を開催。
 (2)参加メンバー(アルファベット順)
  オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、EU、日本、ケニア、韓国、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、シンガポール、スイス、WTO事務局