令和2年11月12日

 11月12日(現地時間同日)、アフガニスタン・イスラム共和国の首都カブールにおいて、我が方、髙橋良明在アフガニスタン日本国臨時代理大使と先方シーマ・セン グプタ国連児童基金(UNICEF)アフガニスタン事務所副所長(Ms. Sheema SEN GUPTA, Deputy Representative, UNICEF Afghanistan)との間で、4億2,200万円を供与限度額とする無償資金協力「学校における水・衛生環境改善計画」に関する書簡の交換が行われました。

  1. アフガニスタンは、初等・中等就学率が最も低い国の一つであり、学齢期児童全体のうち不就学児童は全体の約3分の1にあたる約370万人いると推計され、うち60%が女子とされています(2018年、UNICEF)。多くの学校で基本的な水・衛生設備が整備されておらず、安全な飲み水にアクセスできない、女子が月経時を含めトイレを使えない等の課題があり、水・衛生設備の不備や安全性の欠如が女子の教育へのアクセスを阻害する要因の一つとなっています。
  2. この協力は、アフガニスタンの4県に所在する特に環境整備が劣悪な初等・中等学校において、水・衛生設備を整備するとともに、教員、学校運営委員会の衛生教育・衛生インフラ維持管理にかかる能力強化を図ることにより、安全な水・衛生環境設備へアクセスできる児童数が約2万人、コミュニティ住民数が約1万9千人増加することに加え、児童の水・衛生に関する理解や自己管理(特に月経衛生管理)能力が向上すること、教育へのアクセスが改善されることが期待されます。

    [参考]アフガニスタン・イスラム共和国基礎データ
     アフガニスタン・イスラム共和国の面積は約65.2万平方キロメートル(日本の1.7倍)、人口は約3,717万人(2018年、世界銀行)、1人当たりの国民総所得(GNI)は550米ドル(2019年、世界銀行)。