令和2年11月5日

 11月5日(現地時間同日)、アゼルバイジャン共和国の首都バクーにおいて、我が方、和田純一駐アゼルバイジャン特命全権大使とザウル・アリエフ国家強制健康保険機関理事長(Mr. Zaur Aliyev, Chairman of the Executive Board, State Agency on Mandatory Health Insurance)の間で、供与額2億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

  1. アゼルバイジャンにおいては、新型コロナウイルスへの感染が再び拡大しています。同国の地方部においては、医療体制が脆弱な地域も多く、感染拡大が続く場合は必要な診断や治療ができずに深刻な被害を及ぼすことが予測されます。本計画は、同国に対し、保健・医療関連機材を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。
  2. 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が脆弱な国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。
  3. 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。更に、この支援が、一人ひとりの健康を含む人間の安全保障を推進するとともに、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現を含むSDGs達成のための基盤づくりに役立つことを期待しています。

    [参考]アゼルバイジャン共和国基礎データ
     アゼルバイジャン共和国は、面積約8.6万平方キロメートル(日本の約4分1)、人口約1,000万人(2019年、国連人口基金)、人口一人当たり国民総所得(GNI)は4,480米ドル(2019年、 世界銀行)。