令和2年10月27日

(写真1)オーストラリア主催WTO非公式閣僚会合の様子

(写真2)オーストラリア主催WTO非公式閣僚会合で発言する茂木外務大臣

 10月27日、午後7時半から約2時間、バーミンガム・オーストラリア貿易・観光・投資大臣がオンライン形式で主催するWTO非公式閣僚会合が行われ、日本からは、茂木敏充外務大臣、梶山弘志経済産業大臣及び野上浩太郎農林水産大臣が参加しました。

  1. 本会合は、毎年、OECD閣僚理事会(於:仏パリ)の機会にオーストラリアが関係国を招待して開かれてきたもので、本年も10月28日及び29日の同理事会のタイミングに合わせて行われるものです。
  2. 今回の会合では、「国連持続可能な開発目標(SDGs)」の目標14で本年を期限とされている漁業補助金に関する交渉の進捗状況や、新型コロナを受けたサプライチェーンの強靭化、デジタル経済の進展等に関する取り組みについて議論が行われ、来年開催される予定の第12回WTO閣僚会合に向けて、喫緊の課題であるWTO改革に政治的弾みをつけることが出来ました。
  3. 茂木外務大臣からは、来年に予定されている第12回閣僚会合に向け、日本として重視している事項として、(1)新型コロナを受け導入されている貿易制限措置の要件をルール化していくことの必要性、(2)デジタル化が進む中、信頼性のある自由なデータ流通の新しいルールづくりが重要であること、(3)新興国の台頭で世界経済の実態が大きく変化する中で各国が応分の責任を果たすべきこと、そして、(4)より多くの加盟国が合意できる恒久的な紛争解決制度改革が必要であること、の4点を指摘しました。その上で、こうした取組を前に進めるべく、引き続き日本として主導的な役割を果たしていく考えを示しました。
  4. 参加閣僚は、今後もWTO改革の実現に向けて引き続き緊密に連携していくことの重要性を確認しました。
  • [参考1]参加メンバー(計22か国・機関)
    豪州(議長国)、WTO、ボツワナ(アフリカ・グループ代表)、ブラジル、カナダ、チリ、中国、インド、インドネシア、ジャマイカ(アフリカ・カリブ・大洋州グループ代表)、日本、韓国、NZ、ノルウェー、サウジアラビア、シンガポール、南アフリカ、スイス、タイ、英国、米国、EU
  • [参考2]過去の豪州主催WTO非公式閣僚会合への日本からの出席者
    2019年(パリ):河野太郎外務大臣、世耕弘成経済産業大臣、小里泰弘農林水産副大臣
    2018年(パリ):世耕弘成経済産業大臣、岡本三成外務政務官
    2017年(パリ):薗浦健太郎外務副大臣、松村祥史経産副大臣