東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた名取市閖上地区沿岸部に「名取市サイクルスポーツセンター」がグランドオープンし、10月3日に式典が開催されました。

 同地区には1975年から、宮城県内唯一のサイクリング専用施設として、サイクリングコースや宿泊施設、食堂などが運営されていましたが、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受け、2019年から復旧工事が進められてきました。このたびオープンした新しい施設は一周4㎞のサイクリングロードをはじめ、おもしろ自転車広場、スケートボード場など様々な年代が楽しめる施設となっています。前日に全線開通した第2次防御ライン等のサイクリングロードも合わせ、宮城県内のサイクルツーリズムの進展にも寄与するものと思われます。

 併せて、最大100名収容の宿泊施設『名取ゆりあげ温泉「輪りんの宿」』も営業開始となりました。クラウドファンディングも活用して地下1,200mから掘削された温泉は日帰り入浴も可能で、館内の洋食レストラン「閖上港食堂HACHI」ではオリジナルメニューも楽しめ、復興が進む閖上地区の新たな観光名所となることが期待されます。

 なお、先立って同地区では観光振興や交流拡大を目的に「閖上ベイエリア協議会」が発足しており、本サイクルスポーツセンターをはじめ、震災後に新設された「かわまちてらす閖上」「名取トレイルセンター」「ゆりあげ港朝市」などの観光関連施設に加え、市の担当者等も参加し、イベント企画など誘客面で連携を図っています。当日はサイクルスポーツセンターのグランドオープンに合わせ、「かわまちてらす閖上」でも本格的な自転車の試乗・販売を行う「CYCLE FESTA」が開催され、非常に多くのサイクリストが訪れ活気にあふれました。今後、閖上地区のさらなる発展も期待されます。

 

テープカットの様子
【テープカットの様子】
サイクルスポーツセンター全景
【サイクルスポーツセンター全景】
おもしろ自転車
【おもしろ自転車】
セグウェイにも乗れます
【セグウェイにも乗れます】
温泉も備えた「輪りんの宿」
【温泉も備えた「輪りんの宿」】
開業に合わせ「かわまちてらす閖上」ではサイクルフェスタを開催
【開業に合わせ「かわまちてらす閖上」ではサイクルフェスタを開催】