(令和2年10月9日(金)10:55~11:09 於)復興庁6階記者会見室)

 1.発言要旨
  お疲れさまです。
  10月12日の月曜日には、宮城県の南三陸町で行われる南三陸町震災復興祈念公園全体開園式並びに中橋開通式、この行事に出席する予定でございます。
  また、同じ日に宮城県の名取市、東松島市、石巻市、女川町、気仙沼市を訪問しまして、各市長さんと復興に対して、復興大臣就任の御挨拶をしてくる予定でございます。
  私からは、以上です。

2.質疑応答
(問)デジタル庁の関係でお伺いしたいんですけれども、先般、公明党の山口代表が、震災復興の推進などを含めて、デジタル庁を福島県に設置してはどうかということを総理に提案したということを明らかにされました。この提案について、大臣としての受けとめをお伺いしたいんですが。
(答)福島の復興へ非常に山口代表が気を遣っていただいて、あのような発言をしてくださったということは、私個人は大変にありがたく思っております。もちろん福島県も、そして会津の方々も喜んでおられるだろうと思います。
  いずれにしましても、しかしこの問題は、平井大臣の下に準備室が立ち上がりまして、これから組織のあり方や果たすべき機能について、年内に基本方針を定めるべく鋭意検討を開始したところだと聞いておりますので、そちらのほうで決められることではないかなと思います。
(問)福島原発汚染水処理についてなんですが、これは海洋放出はなるべく避けるべきだというふうに大臣はお考えになっているんでしょうか。菅総理との福島訪問で、ふたば未来学園の学生から、原発事故風評被害による対策に関するプレゼンをお聞きになって、それを受けて、さらなる風評被害を招きかねない海洋放出は避けるべきではないかというふうに思われたのかどうか。あわせて、ひいては、こういう被害を及ぼしている原発ゼロを一日でも早く実現するべきだというふうにお考えになったのか。あと、菅総理がこの問題についてどうコメント、発言なさっているか、2点お伺いしたいんですが。
(答)まず、処理水の問題ですね。これについては2月に専門家の報告書も出まして、風評被害等にしっかり対応を考えて、そして処理しなければならないということを提言しているところでございます。
  また、9月9日、与党から意見書が政府に出されておりまして、その中でもこの問題については、できるだけ早く結論を出して処理を進めなければならないということを言っているところでございまして、いずれにしましても、この問題は私たち各方面のいろんな意見を聞きながら、しっかりとした結論を早く出していかなければならないと思いますけれども、いろいろな問題が絡んでいますので、そういった問題についてのしっかりした検討をした上で、特に風評被害の問題についてしっかり検討した上で、この結論を出さなければいけないんじゃないかなと思います。
  今、菅総理がどうお考えかというお話がありましたけれども、菅総理とこの問題についてまだ話したことはありませんので、菅総理のお考えはわかりませんけれども、菅総理も私の今申し上げたことと同じ考えだろうと思います。いずれにしろ、今専門家の方々の意見を踏まえ、いろいろ検討を進めているところでございますので、そうした中で、風評被害等に配慮しつつ、最大限、納得いただける解決策はどういう形なのかということを検討して出すべきだろうと思います。
(問)福島の昨日も漁業関係者が海洋放出に対して懸念を示されて、海洋放出による風評被害のおそれがあるわけですから、できればこれを避ける方策を模索するというのが、福島県民の思いを受けとめた対応だと思うんですが、大臣自身、その点はどうお考えになっているんでしょうか。
(答)これは、私個人の考えというより、当然政府としてこの問題はしっかり考えていかなければならない問題で、政府としては今まで恐らく四十何名だったですかね、もうそういうふうに意見を聞いているわけで、それでまた昨日は2つの組織の代表の方から意見を聞いたわけでございまして、こうした意見を参考にしながら、最終的に判断されると。しかも、この判断は、もちろん政府全体ですけれども、一義的には経産省のほうでしっかり取り組んでやられることと思います。
(問)よろしくお願いいたします。今のALPS(アルプス)処理水のことに関連してなんですけれども、今後政府が処理方法について、基本的な方針を決定する際に、今大臣もおっしゃられましたけれども、一義的には経産省が担当することになるかと思いますが、復興庁としては、あと復興大臣としては、この基本方針の決定にどういうふうに関与していくことになるんでしょうか。
(答)これは決定の段階で最後に閣僚会議があると思いますので、これはあるのかちょっと……。最終的には当然この問題に大きく関係している復興庁にも相談があると思いますけれども、いずれにしろ、そういうときには、こちらとしてもいろんな意見も言わせていただきますけれども、ともかくこの問題を所管しているのは、経済産業省でございますので、経済産業省のほうに意見を聞いていただければありがたいと思います。
(問)GoToキャンペーンの関係でお伺いします。
  先日、10月になりましてGoToの対象に東京発着の観光も対象になりましたけれども、被災地、これまでもコロナの影響でかなり観光業を含めて打撃が大きかったと思うんですが、このキャンペーンの拡大に、イートとかも含めてGoToキャンペーン拡大で、大臣として被災地において期待されるところをお伺いします。
(答)私はもともと東京選出でもありまして、随分地元からは意見が出ていまして、何で東京が外れているんだろうという、かなりの意見があったところでございまして。潰れた観光関係の業者も、何件も私も知っていまして、そういった中で、今回東京も含まれた形でGoToキャンペーンが始まったというのは、大変にうれしい限りでございます。
  いずれにしましても、このGoToキャンペーンは観光事業者、そして旅行者の双方にとって非常に意味のあることでございますけれども、同時に感染症拡大防止策の徹底も求められているところでございまして、そこには十分注意していかなければいけないと思います。
  被災地のほうをずっと回りまして、かなりいろんな産業が停滞しているなと。とりわけ農業と、あるいは水産業、これがもうものすごく停滞しているなと。あわせて観光業が停滞しているなと。非常にいい観光地でありながら、全く観光客が減ってしまったというところがあるわけで、東京がGoToキャンペーンに入ることになった。これをきっかけにして観光客がこういった地域でもぜひ感染に対する防止策を徹底しながら、しかし、できるだけ多くの方が行って、にぎわいを見せていただければありがたいなと思っています。
(問)今発売中の「サンデー毎日」に小泉純一郎元総理が、菅総理に緊急提言をして、脱原発なら長期政権もと、総理が決断すれば原発ゼロはすぐ実現すると、与野党も反対できないから長期政権が可能だということを述べられているんですが、これはまさに福島県民が望んでいる、こんな被害を二度と繰り返してほしくないと、他県の人に味わってほしくないという思いとも合致していると思うんですが、この小泉元総理の提言に対する受けとめと、同じ考えであれば、菅総理に意見を進言する、提案するお考えはあるんでしょうか。
(答)私は、記事を読んでいませんので、ちょっとコメントすることはできませんけれども。それはいろんなところで、小泉さん個人の御意見として言われたのかもしれませんけれども、見ていないからコメントのしようがないかなと思います。いずれにしましても、国民の皆さんの議論、福島県の皆さん方の御意見等をしっかり踏まえて、これから対応を検討していきたいということで考えております。
(問)大臣自身の御意見をお伺いしたいんですけれども、原発施策について。
(答)これはもうそういった政府の一員になりましたので、そこでそういうものとして、私自身は政府の中でできる限り、私個人の意見は言わせていただきたいなと思っています。
(問)復興大臣の役目は、福島県民の思いを受けとめて、それを政府に伝えて政策に反映させることだと思うんですが。ということからすれば、福島原発事故を二度と起こしてほしくないと、こんな被害を他県の人には味わわせてほしくないという、これが僕が聞いている福島県民の思いなんですが。大臣も同じようにお考えを聞いていると思うんですが、それを受けて大臣自身がどう行動するかということを聞いているんです。
(答)私は、福島県人の思いを十分、これからも聞いてそれを踏まえて政府の中でしっかりと福島県人の思いは発言していきたいと思います。
(問)1点お伺いします。原発の高レベル放射性廃棄物の最終処分場の問題で1点お伺いしたいんですけれども。昨日、北海道の2つの町が最終処分場の選定地として調査に名乗りを上げたんですけれども、この原子力関係の施設を受け入れるというところで、やっぱり過疎化というのが一つ大きな問題だと思うんですけれども、大臣は原発事故を経て、福島立地町の方々の思いもいろいろ聞いてはいらっしゃると思うんですけれども、そういった地域の過疎化という問題と、その原子力を受け入れるという問題について、大臣としてこのバランスだったりとか、どうあるべきかというのを、どのようにお考えでしょうか。
(答)この問題も、私個人の意見はいろいろありますけれども、それはまた政府の中で言うことであって、公で言うべきではないと思います。北海道の2つの自治体がそういった形の判断を下されるのかどうかは知りませんけれども、これはされたとした場合は、それはその自治体の御判断ということでございますけれども、いずれにしましても、そういったことについては、私個人の意見は私は閣内でいろいろと言わせていただきたいということで考えております。

                                                                                                                                           (以  上)
 
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