令和2年9月28日

 9月25日(現地時間同日)、ガボン共和国の首都リーブルビルにおいて、我が方、野口修二駐サントメ・プリンシペ民主共和国日本国特命全権大使と先方エリザ・ペレイラ・アフォンソ・デ・バロス駐ガボン・サントメ・プリンシペ民主共和国特命全権大使(H.E. Ms. Elisa PEREIRA AFONSO DE BARROS, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the Democratic Republic of Sao Tome and Principe to the Gabonese Republic)との間で、供与額1.5億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

1 サントメ・プリンシペにおいては、本年4月に国内において、初めての新型コロナウイルス感染者が発生以降、感染者数の増加に対応可能な医療機材の不足、保健・医療体制の強化が喫緊の課題となっています。本計画は、サントメ・プリンシペに対しサーモグラフィ、除細動器等の保健・医療関連機材を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

2 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとって大きな脅威であり、まさに人間の安全保障に直結した世界全体にとっての深刻な危機として国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

3 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。更に、この支援が、一人ひとりの健康を含む人間の安全保障を推進するとともに、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現を含むSDGs達成のための基盤づくりに役立つことを期待しています。

4 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)拡大とアフリカ健康構想の推進を表明しており、この協力は同表明を具現化するものです。

[参考]サントメ・プリンシペ民主共和国
 サントメ・プリンシペ民主共和国の面積は1,001平方キロメートル(東京都の約半分)。人口は21万人(世界銀行、2018年)、1人当たり国民総所得(GNI)は1,890米ドル(世界銀行、2018年)。