令和2年9月18日

1 モーリシャス沿岸における貨物船油流出事故を受け、モーリシャス政府からの要請に応じて同国に3回にわたって派遣した国際緊急援助隊は、9月18日に現地での任務を終了し、9月20日に帰国する予定です。我が国からの迅速な国際緊急援助隊の派遣や資機材の供与に対しては、モーリシャス政府からも謝意が表明されています。

2 9月7日に茂木外務大臣からジャグナット・モーリシャス首相へ伝達した、環境の回復や経済・社会の幅広い分野に及ぶ協力を実施するため、一部の要員は引き続きモーリシャスに滞在するほか、10月をめどに支援策を具体化するための調査団の派遣も予定しています。

3 我が国としては、引き続き、モーリシャス政府や関係国・機関等と引き続き緊密に連携し、モーリシャスの今後の復旧と復興のため、迅速かつ中長期的な視点で協力を進めていく考えです。

[参考] 国際緊急援助隊は、モーリシャス南東沿岸において、同国政府や関係国・機関と協力し、以下の支援を実施しました。また、政府は、国際緊急援助隊の派遣による人的貢献に加え、現地で使用しうる油防除に関する資機材を発送・携行、先方政府に供与しました。

(1)油防除に関する指導・助言(一次隊【活動期間:8月12日から8月21日】)

  • 各種対策会議への出席
  • 海洋汚染の状況調査(座礁船周辺及び沿岸海域における浮流油調査、海岸部における漂着油調査)
  • モーリシャス沿岸警備隊に対する油防除に関する研修

(2)環境分野の支援活動(二次隊【活動期間:8月21日~9月11日】、三次隊【活動期間:9月4日から9月18日(予定)】)

  • サンゴ礁生態系:モーリシャスの政府、研究機関等と共同で、サンゴの生存状況や座礁事故の影響を調査したほか、長期モニタリング体制の構築支援を実施
  • マングローブ:モーリシャスの政府、研究機関等と共同で、マングローブの生育状況や油の付着状況に関する調査を実施したほか、長期モニタリング手法の検討及び現地指導、初期データの取得等を実施
  • 鳥類:鳥類に対する漂着油の影響に関する現地調査を実施