総務省・新着情報

会見発言記事
高市総務大臣閣議後記者会見の概要
令和2年9月1日

冒頭発言

  皆様、おはようございます。
  本日、冒頭5件ございます。

労働力調査結果

  本日、労働力調査結果を公表しました。
  7月の完全失業率は、季節調整値で2.9%と、前月に比べ0.1ポイント上昇し、2か月ぶりの上昇となりました。
  就業者数は6,655万人と、一年前に比べ76万人減少し、4か月連続の減少となりました。
  また、就業者のうち、休業者数は220万人と、一年前に比べ34万人の増加となりました。ただ、6月と比較しますと、増加幅は56万人の減少となっています。
  新型コロナウイルス感染症の影響が引き続き大きく現れており、今後も十分に注視をしてまいります。
  詳細は、統計局にお問い合わせください。

【防災の日(9月1日)総合防災訓練】

  本日は、防災の日でございます。
  今朝から、官邸におきまして、全閣僚出席の下、南海トラフ地震を想定した総合防災訓練が行われました。
  また、これに引き続き、総務省におきましても、私を本部長とする非常災害対策本部会議訓練を行いました。
  私からは、会議の冒頭で、人命第一の方針の下、政府の総力を挙げて取り組むという総理指示をお伝えするとともに、「総務省としてできることは何でもする」という強い気持ちで臨むよう幹部職員に指示しました。
  会議では、被災地における通信・放送の被害状況とともに、総務省が取り組んでいる災害対応の状況を確認いたしました。
  特に今年は、発災後、消防庁からは震度7を観測した10県の防災担当部局へ、また、総合通信基盤局からは、新たな参入事業者も含め主要な通信事業者にも直接連絡をとり、被害状況を確認するなど、より実践的な訓練を行いました。
  また、今回の訓練では、室内の換気に留意するとともに、出席者を限定しまして、三密対策を講ずるなど、新型コロナウイルス感染症にも配慮する形で実施をしました。
  今後とも、人命救助をはじめ、非常時における通信手段の確保など、大規模災害に対して十分な対応力を発揮できるよう努めてまいります。

【聖火を活用した地方創生事業】

  総務省では、東京2020組織委員会と連携し、オリンピック聖火を活用した地方創生の取組を実施いたします。
  11月5日から来年3月までの間に、聖火の展示イベントを実施する地方公共団体を募集することとしました。
  既存のイベントに併せての聖火展示も可能でございます。
  聖火の地方展示は、地域の元気を取り戻し、地方創生の取組につながるとともに、来年、聖火リレーが通らない地域も含めて、オリンピックムーブメントを盛り上げるものと期待いたしております。
  詳細につきましては、地域力創造グループ地域振興室にお問い合わせください。

「多言語音声翻訳コンテスト(第3回)の開催

  総務省は、NICTと共同で、「多言語音声翻訳コンテスト」を、今年度も行うこととし、本日から募集をいたします。
  新型コロナウイルス感染症の影響はございますが、グローバル時代を迎える中で、多言語翻訳技術への期待は、ますます高まってきております。
  創意工夫にあふれる発想により多様な製品・サービスが生まれ、「言葉の壁」の解消につながることを大いに期待いたしております。
  コンテストは、来年1月30日に開催いたします。
  アイデア部門と試作品部門の2部門を募集するわけでございますが、最も優れたアイデアや試作品には「総務大臣賞」を授与する予定でございますので、奮ってご応募いただけたらと存じます。
  詳細は、情報流通行政局情報流通振興課にお尋ねください。

インターネット上の誹謗中傷への対応に関する政策パッケージの公表

  インターネット上の誹謗中傷に対して、早急に対応していくべき取組を具体化するため、本日、総務省において、「政策パッケージ」を取りまとめました。
  この「政策パッケージ」は、2つの有識者会議の議論を受けて取りまとめたものでございます。
  「匿名の陰に隠れた誹謗中傷は許されない」という前提の下で、総務省による総合的な対策として、第1に、ユーザーに対する「情報モラル」及び「リテラシー向上」のための啓発活動、第2に、プラットフォーム事業者の取組支援と「透明性・アカウンタビリティの向上」、第3に、「発信者情報開示に関する制度整備」、第4に、「相談対応の充実」に向けた体制整備を推進することといたしております。
  このうち、「発信者情報開示」に関しましては、28日の有識者会議の取りまとめを受けまして、昨日8月31日に、現在列挙されている開示対象に、「発信者の電話番号」を追加する省令改正を行いました。
  これによりまして、被害を受けられた方にとっては、弁護士会照会を通じて、加害者の「氏名」や「住所」を特定する裁判手続が1回で済むようになり、被害者救済の迅速化を図ることができます。
  一方、現時点では結論に至っていない課題としまして、「新たな裁判手続」の創設や「権利侵害情報の投稿に関係する特定の通信ログ」を早急に保全する方策などがございますので、引き続き、有識者会議において、最終取りまとめに向けて検討を進めていただく予定でございます。
  また、発信者情報開示以外の取組につきましても、例えば、プラットフォーム事業者による透明性・アカウンタビリティ確保の取組を、把握・評価するための仕組みを検討するなど、順次、取組を進めまして、本パッケージの進捗状況につきましては、定期的な検証を行ってまいります。
  この詳細につきましては、総合通信基盤局消費者行政第二課にお尋ねください。

  私からは以上でございます。

 

質疑応答

マイナポイントの申込状況

問:
 本日からポイント還元が始まったマイナポイントなんですけれども、事前の申込みが低調だとのこともあります。大臣の受け止めと今後の対応策を教えてください。

答:
 マイナポイント事業の期間は、9月から来年3月までの7か月間ございます。
 本年7月1日から昨日までは、事前申込みの受付期間で、8月30日時点で377万人のお申込みをいただいています。
 いよいよ、本日9月1日から、ポイントの付与が開始となりますので、今後、申込者数が増加するものと期待しております。
 引き続き、地方公共団体、また、民間決済サービス事業者103社などとも連携しながら、まず、ポイントの付与が始まっていること、また、市町村窓口や郵便局・ショッピングセンターなどで手続の支援が受けられることなどについて、より具体的にアピールをして、一層の周知・広報に努めてまいります。

安倍総理大臣の辞任表明

問:
 先週末、安倍首相が辞意を表明されました。このことへの受け止めと、あと、次期首相選出に向けた自民党内の動きも活発になっていますが、どういった方に次期首相になってほしいとお考えが、お聞かせいただけますでしょうか。

答:
 安倍総理におかれましては、「日本を、守り抜く」と決意をされ、強いリーダーシップを発揮されて、大変な激務の中で長年頑張ってくださったことに、心から敬意を表し、深く感謝を申し上げております。
 政権の評価は歴史に委ねられるといわれますが、私は、この間、日本の外交力は劇的に強くなり、世界における日本のプレゼンスが過去に例を見ないほど高くなったこと、また、株価や有効求人倍率も前政権時と比べて大幅に改善したことに、感謝申し上げております。
 今後でございますが、安倍総理におかれましても政権最後の1日まで、また、次の総理におかれましても同様でございますが、目下、国民の皆様の生命と健康を守る新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、防災対策の強化、また、デジタル化を含む生産性の向上、さらには、新型コロナウイルス感染症の収束後のV字回復に向けた仕込みとなる政策などの課題について、行政の停滞なく、着実に進めていただくことが大切だと考えております。
 明確な国家経営理念の下、リスクを最小化して「日本を守る」こと、また、イノベーションや人材力の強化によって「未来を拓く」ことに、情熱を持って取り組んでいただくことを、期待申し上げます。

自民党総裁選挙の党員投票

問:
 今の質問に関連してですね、今後、自民党総裁選で党員投票を行うべきじゃないか意見とですね、一方で、それだと政治空白が生まれるんじゃないかという懸念の声も出ておりますけれども、大臣のお考えがあれば教えてください。

答:
 残念ながら、ここは総務省としての見解を説明する場でございますので、自民党総務会でお決めになる事項について、コメントすることは差し控えさせていただきます。

立候補者の告示における住所と性別の扱い

問:
 選挙の立候補者の告示の関係で、自治体の公報などに掲載する候補者の住所の範囲を縮小する通知を出されたということですけれども、大臣の肝いりだということですが、期待する効果などを教えてください。

答:
 お尋ねの通知につきましては、昨今の地方議会議員のなり手不足に関しまして、地方議会議員の構成において、性別や年齢構成の面で多様性を欠いており、多様な層の住民の皆様が、より議会に参画しやすくするように環境整備をする必要があるという議論がございました。
 また、選挙制度に関しましても、プライバシーの観点などから立候補に支障を来すおそれがあるという指摘も伺いました。
 国政選挙も含め、立候補者情報の告示などの取扱いの見直しを行うことにして、本年7月17日付で、各選挙管理委員会に通知をいたしました。
 具体的には、公職選挙法の規定による候補者の立候補の届出があった旨の告示事項などについて、性別、生年月日は告示しないこととし、また、住所につきましては、その一部を掲載しない、字(あざ)までは良いですが、番地などは掲載しないことといたしました。
 また、候補者の方から旧姓の通称申請があった場合、戸籍の抄本または謄本の確認をもって、旧姓は確認できます。
 通称が本名に代わるものとして広く通用しているものであることを証するに足りるその他の資料を求められる場合があるのですが、そういうことをせずに認定して差し支えないという考え方を通知いたしました。
 私たちといたしましては、各選挙管理委員会におかれまして、通知の趣旨を踏まえて適切な対応をしていただきますように取り組んでいくとともに、これから立候補を予定しておられる皆様にも、是非知っておいていただきたいと考えております。

問:
 それでは、時間になりましたので、これで終わりにさせていただきます。ありがとうございます。

答:
 よろしいですか。

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