令和2年8月26日
農林水産省

農林水産省、文部科学省及び国土交通省は、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成20年法律第40号)(通称:歴史まちづくり法)」に基づき、令和2年8月26日付で、滋賀県長浜市の歴史的風致維持向上計画(第2期)(通称:歴史まちづくり計画)について、認定を行いましたのでお知らせします。
今回の認定により、全国で歴史まちづくり計画に取り組む83都市のうち、第1期計画を完了させ第2期計画の取組を進める都市は14都市となり、滋賀県内では彦根市に続き2例目となります。

1.歴史まちづくりとは

全国各地には、城や神社仏閣とその周辺の町家や武家屋敷等から成る市街地と、祭礼行事、民俗芸能、昔ながらの生業等の人々の伝統的な営みや活動とが一体となって、地域の個性とも言える歴史的な情緒や風情を醸し出すまちが多くあります。
歴史まちづくり法では、これらを地域固有の資産として捉え、ハード・ソフト両面の取組により維持向上を図り、地域の活性化や歴史・伝統文化の保存・継承を支援しています。

2.滋賀県長浜市における取組

長浜市では、近世城下町の町割りを今に伝え、江戸時代の面影を残す町家が軒を連ねる長浜の町並みを舞台に、絢爛豪華な曳山(ひきやま)が巡行する「長浜曳山祭(ながはまひきやままつり)」など、合計8つのテーマを設定し、歴史まちづくりに取り組むこととしています。なお、長浜曳山祭は2016年12月に滋賀県初のユネスコ無形文化遺産として登録されています。

(1)第1期計画の取組による成果

長浜市では、平成21年から令和元年を計画期間とする歴史まちづくり計画(第1期)より、以下のような成果をあげています。

  • 長浜曳山祭における曳山巡行路の整備や無電柱化により、伝統的な活動の舞台となる町並みの景観が向上しています。
  • 既存建築物の改修等による町並みに調和した宿泊施設等の整備(15件)や、外観修景への助成事業(25件)により、歴史的景観が向上しています。

     

    伝統的な町並みに配慮した建築物の改修の事例(左:改修前、右:改修後)

  • 歴史まちづくり計画の策定を契機に、地元住民が中心となり「木之本(きのもと)町並み研究会」が結成され、伝統的町並みの保存・活用に対する気運が醸成されています。

(2)第2期計画の概要

長浜市は、近世城下町の町割りを今に伝え、江戸時代の面影を残す町家が軒を連ねる長浜の町並みを舞台に、絢爛豪華な曳山(ひきやま)が巡行する『長浜曳山祭(ながはまひきやままつり)』や、浄信寺(じょうしんじ)の門前町として、また宿場町として発展した北国街道木之本宿(ほっこくかいどうきのもとじゅく)で行われる木之本地蔵大縁日(きのもとじぞうだいえんにち)など、歴史まちづくりを進める上でのテーマを市内に8つ設定しました。
その上で、歴史まちづくりに係る施策を一体かつ重点的に推進する区域(重点区域)として、第1期計画に続き長浜城下町地区を定めるとともに、新たに北国街道木之本宿を追加し、長浜曳山祭の曳山を収蔵する山蔵の保存修理事業や、木之本宿道路の美装化等を図る事業等を位置づけた歴史まちづくり計画(第2期)を策定し、その計画を国が認定しました。

 

認定された計画の詳細は、国土交通省ホームページにて紹介しています。https://www.mlit.go.jp/toshi/rekimachi/toshi_history_tk_000010.html

お問合せ先

農村振興局農村政策部農村計画課

担当者:⼟地利⽤計画班 ⼩澤、加藤
代表:03-3502-8111(内線5534)
ダイヤルイン:03-3502-6004
FAX番号:03-3506-1934