令和2年7月27日

 7月27日(現地時間同日)、ヨルダンの首都アンマンにおいて、我が方、柳秀直駐ヨルダン日本国特命全権大使と先方ウィサーム・ラバディ・ヨルダン計画・国際協力大臣(Dr. Wissam Rabadi,Minister of Planning and International Cooperation)との間で、供与額4億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

1 ヨルダンにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響による経済状況の悪化に加え、全国的な検査の実施や感染者への対応が既存の医療体制に負荷を生じており、保健・医療体制の強化が喫緊の課題となっています。本計画は、ヨルダンに対し、一般X線撮影装置、CTスキャナー等の保健・医療関連機材を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

2 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、まさに人間の安全保障に直結した世界全体にとっての深刻な危機として国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

3 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。更に、この支援が、一人ひとりの健康を含む人間の安全保障を推進するとともに、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)(PDF)別ウィンドウで開くの実現を含むSDGs達成別ウィンドウで開くのための基盤づくりに役立つことを期待しています。

4 本年4月に実施された日・ヨルダン首脳電話会談では、両首脳は新型コロナウイルスの感染拡大防止に連携して取り組んでいくことで一致しており、この協力は、同表明を具体化するものです。