令和2年7月27日

 7月24日(現地時間23日)、エルサルバドル共和国の首都サンサルバドルにおいて、我が方、樋口和喜駐エルサルバドル共和国日本国特命全権大使と先方フランシスコ・ホセ・アラビ・モントージャ・エルサルバドル共和国保健大臣(H.E. Dr. Francisco José ALABI MONTOYA, Minister of Health of the Republic of El Salvador)との間で、供与額3億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

1 エルサルバドルでは、新型コロナウイルス感染者数は日々増加しています。特に地方では、医療・保健体制が脆弱であり、都市部における医療の拡充に加え、地方も含めた全国レベルの医療環境の改良が喫緊の課題となっています。本計画は、エルサルバドルに対し、保健・医療関連機材を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

2 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとって大きな脅威であり、まさに人間の安全保障に直結した世界全体にとっての深刻な危機として国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

3 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。更には、この支援が、一人ひとりの健康を含む人間の安全保障を推進するとともに、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)(PDF)別ウィンドウで開くの実現を含むSDGs達成別ウィンドウで開くのための基盤づくりに役立つことを期待しています。

[参考]エルサルバドル共和国基礎データ
 エルサルバドル共和国は、面積約21千平方キロメートル(九州の約半分)。人口約664万人(2018年、統計局)。1人当たり国民総所得(GNI)は4,508米ドル(2018年、世界銀行)。