令和2年7月21日(火)

 今朝の閣議において,法務省案件はありませんでした。
 続いて,私から4件報告がございます。
 まず1件目は,インターネット上の人権侵害に関する人権啓発サイトの開設についてです。
 インターネット上の人権侵害事案の深刻化を踏まえ,本日,SNS事業者団体及び総務省と共同して,「#No Heart No SNS」(ノーハート ノーエスエヌエス)をスローガンに,SNS利用に関する人権啓発サイトを開設しました。
 本サイトは,情報モラル向上・啓発のほか,削除依頼の方法,さらには法務省の相談窓口などを周知する内容となっています。
 本サイトは,法務省人権擁護局のホームページ,公式Twitter,公式Facebook,公式LINEで発信するほか,「一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構」に参加する17事業者の各SNSでも発信されます。
 本サイトによる人権啓発活動を通じて,インターネットによる人権侵害はあってはならないものであること,また,本日の記者会見の背景のボードにも書いてあるとおり,投稿する前に,相手の立場に立って考えていただくことを,一人でも多くの皆様にお伝えしたいと考えています。
 報道機関の皆様方には,引き続き,国民の人権意識の高揚を図ることへの御協力をお願いします。
 2件目は,法務省ホームページにおけるチャットボットの運用開始についてです。
 昨日,法務省ホームページにおいて,チャットボットの運用を開始しました。これにより法務省の施策について,国民の皆さまが知りたい情報をより簡便に得られるようになるものと期待しております。これは,私が座長を務める法務省DX会議(法務省デジタルトランスフォーメーション総合推進会議)において,私が以前フィンランドにおいてチャットボットの運用を視察したことからその提案をして,今回の創設につながったものです。
 今後,利便性の更なる向上に向けて,チャットボットでの問合せが可能な情報の量と質の充実を図るとともに,国民の皆さまに分かりやすい法務省ホームページの在り方についても検討や改修作業を進めてまいります。
 3件目は,新型コロナウイルス感染症対策の徹底についてです。
 新型コロナウイルス感染症の現下の感染拡大状況や約3か月ぶりに職員の感染が判明したことに鑑み,先週金曜日,私から,全法務省職員に対し,危機感を持って感染対策を徹底するよう指示しました。
 具体的には,これまでに策定してきた業務上の感染対策を徹底することはもとより,夏季休暇期間に入っていることも踏まえ,私生活においても,法務省職員としての自覚を持ち,手洗いや三つの密の回避等の新しい生活様式に沿った行動をとることなどを,指示いたしました。
 法務省では,引き続き,職員が一丸となって,感染対策にしっかりと取り組んでまいります。
 最後に,日・ベトナム受刑者移送条約の締結についてです。
 昨日,ベトナムの首都ハノイにおいて,日・ベトナム受刑者移送条約の効力発生のための外交上の公文の交換が行われ,本条約は本年8月19日に両国において発効することとなりました。
 我が国が締結した受刑者移送に関する二国間条約としては,タイ,ブラジル及びイランに続き,4例目となります。
 国際受刑者移送制度は,外国人受刑者をその本国に移送して刑の執行をすることにより,改善更生及び円滑な社会復帰を促進する意義があります。
 今後,外務省等の関係機関と協力しながら,適切に本条約を運用していく所存です。
  
※暫定的に冒頭発言を掲載します。質疑については,おって追記します。
(以上)