令和2年7月15日

 7月14日(現地時間同日)、キルギスの首都ビシュケクにおいて、我が方、前田茂樹駐キルギス共和国日本国特命全権大使と先方・バクティグリ・ジェエンバエヴァ・キルギス共和国財務大臣(H.E. Ms. Baktygul JEENBAEVA, Minister of Finance of the Kyrgyz Republic)の間で、供与額5億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

1 キルギスでは、外出禁止令を含む感染拡大防止策がとられていましたが、同禁止令の解除後、再び感染者の増加が見られます。同国の医療施設では設備・機材の老朽化などが進んでおり、同感染症が国内で拡大した場合、適切な治療が行えない事態が生じる可能性が懸念されます。本計画は、同国に対し、保健・医療関連機材(MRIシステム,CTスキャナー等)を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

2 新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が比較的脆弱な国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

3 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。

[参考]キルギス共和国基礎データ
 キルギスは、面積19.85万平方キロメートル(日本の約半分)、人口約620万人(2019年,国連人口基金)、人口一人当たり国民総所得(GNI)は1,220米ドル(2018年, 世界銀行)。