2020年7月10日

7月9日(木曜日)、国際エネルギー機関(IEA)が主催するクリーンエネルギー転換サミットがテレビ会議形式で開催され、梶山経済産業大臣が参加しました。同会合では、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的感染拡大からの持続可能な経済回復に向けて、クリーンエネルギー転換の重要性について、参加した各国閣僚等との協力を確認し、議長声明が発表されました。

今回のIEAクリーンエネルギー転換サミットは、新型コロナウイルスの感染拡大による未曾有の危機からの脱却に向け、「クリーンエネルギー転換」こそ、今後の経済回復に向けた主要な施策に位置付けるべき、という観点から、IEAの呼びかけによって開催されたものです。会議はテレビ会議形式で行われ、梶山経済産業大臣が参加しました。

会合中、梶山大臣からは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を通じて再認識された、強靱かつクリーンなエネルギーシステムを構築していくことの重要性に言及しました。その上で、エネルギー転換は各国固有の事情に応じて進めていくことが必要であるという基本方針を示し、再エネの主力電源化、非効率な石炭火力のフェードアウトに向けた我が国の具体的な取組について紹介をいたしました。最後に、昨年G20議長国として合意した「環境と成長の好循環」のコンセプトの下でイノベーションの推進や、秋のエネルギー3国際会議(LNG、水素、カーボンリサイクル)などの具体例を交えつつ、より実効性のある形で、国際協力を通じた世界の脱炭素化に貢献していくことの重要性を主張いたしました。

また、同会合に参加した各国閣僚及び民間企業の間では、新型コロナウイルスによる危機的状況からいち早く脱却するため、エネルギー関連産業への投資を促進し、ポストコロナの経済回復を加速させるべく、雇用の創出及び温室効果ガス排出量削減にも資するクリーンエネルギー転換の促進に向けて必要な政策について、議論されました。

会合終了後、主に以下を内容とする議長声明が発表されました。

  • 参加者は、IEAが発表した経済回復パッケージ、世界投資レポート等を含む各種分析、また5月の電力閣僚会合を含むここ数ヶ月にIEAが主催した各閣僚会合の成果を歓迎。
  • この危機的状況により、クリーンエネルギーへの転換及びエネルギー安全保障に影響が出ていることに留意した上で、世界の温室効果ガス削減に向け、世界のエネルギー投資(特に民間投資)を拡大し、クリーンエネルギー技術のイノベーションを推進していく重要性を認識。
  • 参加者は、IEAに対し、昨今の経済刺激策のモニタリング、持続可能な経済回復に向けた支援を継続することを通じ、世界のエネルギー転換を引き続きリードしていくよう要請。
  • 参加者は、来年中頃に再びクリーンエネルギー転換サミットを実施することに合意。。

担当

資源エネルギー庁長官官房国際課長 金子
担当者: 藤岡、山本、稲葉

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