(令和2年6月12日(金)  8:42~8:52)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まず、大学等の卒業者の就職状況でありますが、令和2年3月卒業の大学生の就職率は98.0%と、昨年から0.4ポイント上昇し、調査開始以降、これ平成9年3月卒業者分からですが、平成30年3月卒業生と並んで、最も高い数値となっております。ただ一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、採用内定取消しや入社時期の繰下げに遭われた方も多くおられます。厚労省で把握している採用内定取消者数は107名でありますが、うち28名の方はハローワーク等の支援により他の事業所に就職をされております。また、就職時期の繰下げられた方は994名を把握しておりますが、既に911名の方については入社されております。
 厚労省としては、引き続き1人でも多くの方ができる限り早期に就職や入社ができるよう、新卒応援ハローワークなどを通じてきめ細かな支援など行ってまいりたいと思います。また、来春卒業予定の大学生の就職活動については、新型コロナウイルス感染症の影響により、例年に比べて就職活動の遅れなどが見受けられます。来春卒業予定の大学生等の就職活動については、経済団体に対し、中長期的な視点に立って新卒者の採用を進めていただくよう要請を行っております。また、厚労省も、引き続き大学等とも連携しながら、新卒応援ハローワークを通じたきめ細かな就職支援などに取組んでいきたいと考えております。  

 二点目でありますが、今年度の全国戦没者追悼式の実施について、先ほど閣議において発言いたしました。毎年8月15日は戦没者を追悼し平和を祈念する日であり、日本武道館において、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、遺族代表及び各界代表の参列の下に、先の大戦における300万余の戦没者のため、全国戦没者追悼式を実施しております。例年は、遺族代表及び各界代表あわせて約6,000人に参列いただいておりますが、本年は、今般の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、式典の規模を縮小し、会場内における参列者同士の間隔を十分に確保するなど、感染防止対策を講じた上で実施することとしております。
 具体的には資料を配布しておりますが、開催場所・式次第は例年通りとする一方、ご遺族等参列者の範囲・人数を縮小し、今年は、最大1,400人程度の参列者としております。このうち、ご遺族は、都道府県毎に20人程度としております。また、感染防止の観点から、参列者の座席間隔は1m確保すること。参列者全員にマスクの着用、事前の検温、手指消毒をお願いすること。国歌斉唱は行わず、奏楽のみとするなどの対応を行います。詳細な内容については、更に調整を進め、8月上旬頃には公表する予定です。今後の感染状況に応じ、必要があれば、参列者数を更に縮小することも含め、式典の開催に万全を期していきたいと考えております。私の方からは以上です。

質疑

記者:
今お話しがあったように内定取消し、就職の遅れ等が1,000人近くいたということについて、改めて大臣の受止めをお願いします。
大臣:
先ほど申し上げましたけれども、今回の新型コロナウイルス感染症、あるいはそれに伴う自粛要請等に伴って経済活動は様々な影響およびそれが雇用面にも影響している、その一つとして採用時期の繰下げ、あるいは内定の取消し、こうした事象があったところであります。これらに対して、例えば雇用調整助成金、本来であれば雇用保険に加入していなければ対応できないものを、対応可能とするという周知も図って、これまで経済団体にもお願いをしてまいりました。
 そうした結果において、入社の繰り下げ994名おりましたが、既に911名の方は入社が行われているとこうした状況にありますが、引き続き、採用内定が取消された方等に対してはハローワークを通じてきめ細かな支援を行っていきたいと思います。
記者:
今日の本会議で、雇用保険法の臨時特例法が成立見込みです。この休業支援金の具体的な申請給付のスケジュールを現時点の範囲で教えて下さい。また、オンライン申請もするようですが、トラブルが相次ぐ中、その辺どのように準備を整えていくのか教えて下さい。
大臣:
今日この補正予算と並行して参議院の厚生労働委員会で法律案の審議をお願いしております。成立していただければ、補正予算ともどもしっかりと対応していきたいと考えております。その中で今お話があった新たな支援金、いわゆる雇用調整助成金に代わる個別給付の中身について、受付開始時期については審議中にも申し上げましたが、法案成立後一ヶ月以内には開始したいと考えております。詳細について今検討しておりますが、申請手続きの詳細等を6月下旬ころには発表させていただきたいと思います。
 雇用調整助成金の申請システムについては2回にわたってスタート早々にトラブルが起きたところでありまして、はなはだ申し訳なく思っております。これについては、今原因の徹底の究明をこれまで関係した以外の方の専門家の力もいただいて、取り組むことにしております。新たな支援金についてもウェブからの申請も最大限活用していきたいと考えておりますので、今回のトラブルの反省も踏まえながら、準備を急いで行い、支援金の支給を待っておられる方々が一日も早く申請をしていただいて、また支給ができるように努力をしていきたいと思います。
記者:
新型コロナに関して、北九州市で昨日の新規感染者は0になりました。一方、市内の守恒小学校では児童の間での感染が指摘されていましたが、厚生労働省の調査では結果はいかがでしたでしょうか。
大臣:
北九州市においても、市民を含めて取組がなされた結果の中で、新規感染者が昨日0になったという報告を受けています。北九州市内の小学校の件でありますが、これは基本的に北九州市において現在感染経路、感染源について調査分析を行っていただいておりまして、引き続き、そうした児童間の感染については北九州市中心に調査をされているということで、現時点でいわゆるクラスターとして起きているのかどうかについて断定的に申し上げる状況にはないと承知しております。

(了)