令和2年6月11日

1 6月11日,シンガポールのアジア欧州財団(ASEF)で開催された第41回ASEF理事会において,次期事務局長に,我が国から立候補した森川徹(もりかわ・とおる)在イラン日本大使館公使が選出されました。ASEF事務局長に日本人が選出されるのは今回が初めてとなります。

2 ASEFは,アジア欧州会合(ASEM)の下で,人物・文化・知的交流を中心に,アジア・欧州間の幅広い相互理解の促進のために重要な役割を果たしています。森川公使が,これまでの知見と経験を活かし,ASEFの活動に大いに貢献することが期待されます。

3 我が国は,森川新事務局長のリーダーシップのもとASEFの活動がさらに強化されることを期待し,ASEFとの協力を引き続き推進していきます。

[参考1]ASEF事務局長の選出
 ASEFでは,アジア諸国と欧州諸国から,事務局長及び事務次長が交互に選出(任期は4年)されている。今回はアジア諸国から事務局長が選出される順番。

[参考2]アジア欧州財団(ASEF)
(1)ASEFは,アジア欧州会合(ASEM)の柱の一つである社会・文化分野の活動を担うために1997年2月15日に設立された,ASEMにおける唯一の常設機関。人物・文化・知的交流を中心に,有識者から一般市民に至るまでのアジア・欧州間の幅広い相互理解の促進や連結性の強化のための活動を行っている。

(2)我が国は,ASEFの「新型インフルエンザ対策事業」等の公衆衛生事業を支援し,ASEM参加国内での感染症対策として緊急事態時の備蓄品の緊急輸送や,緊急対応のための能力構築等を目的としたワークショップの実施に協力している。また,若者の人物交流の促進を目的としたASEFの事業等への支援も行っている。

[参考3]アジア欧州会合(ASEM)
 ASEMは,1996年にアジア・欧州両地域諸国の対話のために発足された,両地域を結ぶ唯一の対話及び協力のフォーラム。アジア側参加国(21か国・1機関),欧州側参加国(30か国・1機関)の51か国・2機関によって構成されている。アジア・欧州両地域の協力関係を強化することを目的として,政治,経済,社会・文化の3つを柱に,首脳会合,外相会合を始め,様々な活動を行っている。