令和2年6月8日

1 6月7日(現地時間同日),モルディブ共和国の首都マレにおいて,我が方柳井啓子駐モルディブ日本国特命全権大使と先方アブドッラ・シャーヒド外務大臣(H.E. Mr. Abdulla Shahid, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Maldives)との間で,供与額6億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

2 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は,人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日,日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり,国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ,保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は,在留邦人の健康・安全に直結するのみならず,我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり,我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

3 モルディブ共和国においては,新型コロナウイルス感染者数は日々増加しており,今後も更なる増加が危惧されます。しかしながら,特に地方部においては基本的な設備すら整っていない医療機関が多く,保健・医療体制の強化が喫緊の課題となっています。本計画は,モルディブ共和国に対し,移動式X線撮影装置,患者用モニター(ベッドサイドモニター)等の保健・医療関連機材を供与することを通じて,同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

4 我が国としては,新型コロナウイルス感染症の1日も早い沈静化に向けて,引き続き,国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。

[参考]モルディブ共和国基礎データ
 モルディブ共和国は,面積約298平方キロメートル(東京23区の約半分)。人口約51万人(2018年,世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は9,280米ドル(2018年,世界銀行)。