令和2年6月2日(火)

 今朝の閣議においては,法務省案件として,主意書に対する答弁書が1件ありました。
 続いて,私から,2件報告がございます。
 まず1件目は,インターネット上の誹謗中傷等に対するプロジェクトチームの設置についての御報告です。
 インターネット上での誹謗中傷等の書き込みは,同様の書き込みを次々と誘発し,取り返しのつかない重大な人権侵害にもつながるものであって,決してあってはなりません。しかしながら,インターネット上の人権侵害事案は年々増加しています。
 また,近時,新型コロナウイルス感染症の影響が広がる中で,感染症に関連する誹謗中傷等の深刻な被害が社会問題化しているところです。
 これらの問題については,早急な対策が必要であり,法務省においても,関係省庁等と連携しながら,検討を進めるため,昨日(6月1日),「インターネット上の誹謗中傷等に対する法務省プロジェクトチーム」を設置し,これを,政策立案総括審議官に統括させることとしました。
 法務省として,必要な検討をしっかりと進めてまいります。
 次に2件目は,「性犯罪に関する刑事法検討会」についてです。
 本年3月末に私から発表しましたとおり,法務省では,性犯罪に係る事案の実態に即した刑事法の在り方について検討するため,「性犯罪に関する刑事法検討会」を開催することといたしました。
 本検討会で取り扱う内容は喫緊の課題ですが,新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,従来の開催方法では検討会を開催できない状況が続いておりましたので,委員から性犯罪に対する様々な御意見を書面で提出いただく形で今まで運営してまいりました。
 そして,あさって,6月4日に,ウェブ会議システムを使用して,第1回会合を開催することといたしました。こうした民間有識者の皆様を入れてのウェブ会議システムについては,法務省DX会議(法務省デジタルトランスフォーメーション総合推進会議)において整備を進めてきたところですが,ようやく6月4日に開催できることとなりました。
 性犯罪の被害の実態を十分に踏まえつつ,幅広い観点から,充実した御議論を速やかに進めていただくことを期待しています。
        
※暫定的に冒頭発言を掲載します。質疑については,おって追記します。
(以上)