日時 令和2年5月15日(金曜日)10時19分~10時28分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)緊急事態宣言の一部解除に関する農林水産省の対応について
  • (大臣から)農林水産関係の第2次補正予算の検討について
  • (大臣から)学校給食への和牛肉等の提供について
  • 緊急事態宣言の一部解除による農林水産業への影響について
  • 農林水産物の輸出の見通しについて

 

大臣

  私から何点か御報告がございます。
  皆様よく御存知のように、昨日、緊急事態宣言の対象区域について、39県が解除されまして、8都道府県が引き続き対象となっています。緊急事態宣言が解除された39県のうち、社会経済の活動レベルを上げていくことになりますが、一方で、新たな生活様式を踏まえた感染拡大防止の取組を行う必要があります。このため、昨日14日、当省所管の外食等の各団体から、業種別のガイドラインが発表されたところでございます。また、消費者の皆様に向けた外食時のお願いのチラシを関係省庁と連携して作成いたしました。関係事業者の皆様と、それから消費者の皆様に御協力を重ねてお願いしたいと思っております。
  そして昨日、夜ですけれども、総理から第2次補正予算の編成の指示がありました。私としましてはですね、一次補正につきましても、現場の意見を十分に取り入れて、しっかりとしたものを編成させていただいたと思っておりますが、しかし、あれから時間軸もだいぶ進んでまいりまして、現場の状況、要望、そして事態の深刻度も大きく変化したというふうに理解をいたしております。まずは第一次補正予算の内容をしっかりと周知し、それから持続化給付金の農林水産業での利用のあり方といったものをですね、こちらからプッシュ型で皆様方に御案内をしながら、そして足らざるところをですね、今回の2次補正ではしっかりと要求をさせていただきたいと思います。
  それからですね、学校給食への肉等の提供でありますけれども、これも先の補正予算で措置をしましたけれども、いよいよですね、事態が少し収束の方向に向かいまして、私の地元の宮崎県、本日15日から和牛の提供がされることになりました。宮崎県内では、5つの市町、11の小学校、13の中学校、2つの特別支援学校が給食を再開することになっております。メニューについてはですね、肉じゃがであったり、すきやき風煮物であったり、プルコギであったり、牛丼であったり、ビーフストロガノフ、焼き肉サラダなどですね、栄養士の方とも御相談の上ですね、事前に準備をしていただいていたということであります。この他、16道府県でもですね、既に関係予算を補正予算に計上し、学校の再開をにらんで、給食への提供日や、それからメニューの調整など準備を進めていただいているというふうに承知をいたしております。また、水産品やですね、果物についても、現在、学校設置者である市町村等において要望調査を実施しているところでありますけれども、希望する小中学校等につきましては速やかに食材を提供してまいりたいと思っております。この機会に地域の子供達にもですね、地産地消という意味も込めて、日本の素晴らしい農林水産品を味わっていただければというふうに思っています。
  私からは以上でございます。

記者

  今しがたお話ありました緊急事態宣言の39県の解除についてなんですけれども、依然として他の県への移動というのはしばらく難しいという状況だと思うんですけれども、今回の解除による日本の農林水産業への影響について御見解をお願いします。

大臣

  解除されたことにおいてはですね、私も昨日地元の友人と話をいたしましたけれども、少しずつ居酒屋さんだったり、御飯処であったり、そういうところが開き始めておりますから、地域で作られたものが提供されるような体制は少しずつ回復するんだろうと思います。しかし、なんといっても地方はですね、都市部に食材を輸送して、それを買っていただいて、それによって利益を得ているという構造がありますから、大量消費地である大阪や京都、そして東京などのようなところが、未だ緊急事態宣言の最中にあるということであれば、事態が思い切り急転する、急転して良くなるということではなく、引き続き厳しい状況については変わりがないと思っています。再度申し上げるのはですね、たびたび申し上げましたが、外国人の研修生の問題は未だ全く解消されない状況にあります。昨日も13の国についてですね、入国禁止が土曜日から発動されるということも総理から発表がありました。そういう状況の下であってはですね、今回第1次補正で措置しました労働力を確保するための予算、これもしっかり周知をしてですね、商工会であったり、観光協会であったり、JAであったり、いろんなところで御協力をいただきながら、これから産地リレーがいよいよ始まってまいりますので、大規模農場においてもですね、しっかりとした営農が維持されるように結局はしなければなりませんから、大変いい傾向ではあると思いますけれども、農林水産業が置かれている厳しい状況に変わりはないというふうに考えています。

記者

  輸出についてなんですけれども、給食の今回の和牛とかメロンとか、輸出食材のところで学校に振り向けるというところだったと思うんですが、今、国内の緊急事態宣言が解除されてもなかなか輸出のところは、この間出た3月の統計を見てもかなり厳しい状況だと思うんですけれども、このあたりの見通しについてお聞かせいただけますか。

大臣

  国内だけの事情ではなくてですね、海外の購買していただける国の事情もあります。自分としてはですね、例えばもう少しのところまでこぎつけました中国とのですね、BSE以降の和牛の再開についてはですね、コロナの最中であってもですね、繋がり、私としてはですね、目立たない感じではありますけれどもコンタクトは取ってきたつもりであります。これからどのような事態が展開されるか分かりませんが、しかし、基本的にファンダメンタルワークフォースを含めてですね、世界の緊急事態の解除状況を見ると、特に食に関することについてはですね、特に率先してベーシックなラインに戻していこうというトレンドがあるようでありますから、もしかするとですね、私が思っているよりも早いタイミングで輸出再開が可能になるかもしれません。そういう事態に備えてですね、再三申し上げますように、商流を絶たない、今までのですね、お付き合いをいただいていた購買者の方々とのですね、繋がりを絶たないようにですね、商社の方々とも協力しながら、農林水産省としても努力していきたいと考えています。

記者

  高級食材についても、比較的、和牛のような高級な食材の方でもですね、比較的早く戻ってくるという期待感があるんでしょうか。

大臣

  そうあって欲しいとは思いますが、定量的にですね、いつ、どのようなタイミングで、どれだけのロットが回復するということはですね、なかなか申し上げづらいという部分がありますけれども、ただ、和牛につきましてはですね、他の国にはないと私は思っています。これはピュアブラッドであるということでですね、他の国でもW(ダブリュー)から始まる和牛(WAGYU)がありますけれども、それとは私は別のものだと思っておりますので、世界経済全体が明るくなりですね、空気が戻ってくれば、必ずまた日本の和牛が食べたいという要望が必ず喚起される時が、来るというふうに思います。そのためにも生産基盤をしっかり守るためにもですね、繁殖農家、それから肥育農家も含めて支援することが必要だろうというふうに思います。

報道官

  他に御質問ございますでしょうか。よろしいですか。では、以上で終了します。ありがとうございました。

以上