厚生労働省では、本日、国立精神・神経医療研究センターの山之内(やまのうち)芳雄(よしお)氏に対し、NDB(レセプト情報・特定健診等情報データベース)のデータの目的外利用について、措置を講じました。
※NDB:National Database of Health Insurance Claims and Specific Health Checkups of Japan

 厚生労働省では、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、レセプト情報と特定健診等情報の匿名化したデータを収集し、NDBに収載するとともに、平成23年以降、行政機関や研究者などに対してデータを提供しています。

 このたび、国立精神・神経医療研究センターが行っているNDBのデータを用いた研究で、上述のデータ提供などに関する利用規約への違反に当たる、あらかじめ申し出た利用目的以外でのデータ利用が行われた疑いが生じました。そこで、事実関係の調査を行った結果、国立精神・神経医療研究センターの山之内芳雄氏主導のもと、上記目的外利用が行われた事実が確認されました。

 そのため厚生労働省では、山之内氏に対して「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン」と「レセプト情報等の提供等利用規約」の規定に基づき、レセプト情報等の速やかな返却、複写データの消去、中間生成物の消去及び成果物の公表の禁止のほか、以下の措置を講じました。その他の関係者については引き続き調査してまいります。

  厚生労働省では、今後もNDBデータの提供先の研究状況の調査と監査などにより、データの適切な利用を徹底し、再発防止に取り組んでいきます。

■措置内容

NDBデータの利用者 措置内容
国立精神・神経医療研究センター
山之内芳雄氏
・レセプト情報等の提供の無期限禁止
・氏名・所属機関の公表

参考1:レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000135460.pdf
参考2:レセプト情報等の提供等利用規約
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000135195.pdf