田中復興大臣記者会見録(令和2年4月03日(金)9:20~9:28 於)復興庁会見室)

1.発言要旨
  皆様、おはようございます。
  まず1点目でございます。4月1日、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会より、福島県に置くことになっていた聖火が、福島県のJヴィレッジで、今月末まで1か月間展示される旨の発表がございました。これを受けて、昨日から一般の方にも、新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、公開させていただいておるところでございます。この取り組みは、東京大会が引き続き「復興五輪」として、揺るぎなく続けられているということを示すものでございまして、「希望の火」として、福島県の方々に勇気を与えるものとなることを期待しておるところでございます。
  2点目であります。このたび復興庁が実施する「令和2年度チーム化による水産加工業等再生モデル事業」について、支援対象とする取り組みを9件選定し、本日公表させていただきます。今回選定した取り組みの内容については、お手元に資料をお配りしております。本事業は、被災地の複数の水産加工業者などが連携して行う地域ぐるみの先進的な取り組みを支援するものです。商品開発などに関するモデル事例の創出を通じ、水産加工業の復興を進めてまいりたいと思います。
  以上でございます。

2.質疑応答
(問)2点お伺いいたします。
  まず1点目ですが、令和2年度が始まりまして、復興・創生期間の最終年度というふうに位置づけられています。改めまして、年度の当初に当たりまして、大臣の所信を伺いたいと思います。
(答)今年は東京オリパラ、復興五輪の年ということで、新しい年度を迎えスタートをする、こういう気持ちを持っておったわけでございますが、東京五輪も来年ということになり、いろいろと大きなことが起こっております。これも全て新型コロナウイルスによる世界的ないろいろと大きな出来事によるものでございました。
 私たちは、今まで東日本大震災、こういう大災害、未曽有の大災害を乗り越えて復興に向けて、今日まで地元の皆さんを中心に歩んできたわけでございまして、この歩みを力強くこれからも進めていくと、この決意を新たにした年度のスタート、この思いでございます。とにかく頑張っていかなければいけない、こういうことにめげずに頑張らなければならないとの思いでございます。
(問)2点目ですが、今大臣、御言及がありましたように、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いておりまして、東日本大震災の被災地では、昨年の東日本台風に引き続き、今回の新型コロナウイルスの経済的な影響が出ておりまして、非常に対応に苦慮している事業者の方々が多いです。政府としては、来週緊急経済対策をまとめる方針でございますが、被災地に対する特段の配慮というのは考えていらっしゃるんでしょうか。
(答)私どもも、ありとあらゆる事業者の皆様方からいろんな御要望、ニーズがあるということを承知しております。地元の自治体の皆さんにも、いろいろと話を承っておるわけでございますけれども、とにかくきめ細かく緊急経済対策の中で対応していきたいと思います。本当に、働く立場の支援、あるいは事業者として経営される立場の支援、そして業種的には、もちろん水産業、また旅行あるいは観光業等々あるわけでございますけれども、私たちはしっかりと目配りをして、気配りをして対応してまいりたいと、この思いでございます。
(問)先ほど冒頭の発言にございました聖火に関することですが、現在福島県で展示されているということですけれども、「復興の火」としての位置づけもあると思います。岩手や宮城などの他の被災地での展示をすることに対する大臣の御意見、御見解がありましたらお聞かせください。
(答)「復興五輪」という位置づけというのは、1年先延ばしになったんですけれども、変わらないわけでありますし、福島県知事からも御発言があったわけでございますけれども、とにかくこの復興に向けてのシンボル、この思いを持ってやはり復興五輪を成功させなければならないと思っております。   Jヴィレッジでこの聖火を手にしていただくということになったわけでございまして、そういうことも含めて、組織委員会のほうも、復興の地域に大変な配慮をいただいていると、このように思っておるわけでございます。   いずれにしましても、私たちこのオリンピック・パラリンピックは、最初から申し上げておりますように、復興の姿を世界に見ていただく、知っていただく、そして復興に向けて世界中の皆さんから大変な御支援をいただいたことに対して、感謝の気持ちを明確に示していく、このような復興五輪にしていかなければならないと思っております。いずれにしても、1年また時間があるわけですから、その分をうまくプラスとして活用していきたいと、このように思っております。
(問)今の関連ですけれども、聖火を被災地で展示することへの大臣の御意見をいただけますか。
(答)聖火を被災地で展示できるということは、本当にすばらしいことだと思っております。多くの人たちにやはり力強さ、オリンピックに向けての思いというものを、象徴的に示すことになるんではないかと思っております。
(問)繰り返しまして、今の聖火のお話なんですが、福島にある聖火を岩手や宮城に展示するお気持ちはおありでしょうか。
(答)私どもも、いろいろと組織委員会の皆さんとも御相談させていただければと思っております。全国にいろいろなニーズが示されておるし、検討されているというふうに承っておりますので、そういうことも含めて、御相談させていただければと思っております。

(以  上)