~今年は、暑さ指数の実測と衣類の通気性に着目~

  厚生労働省は、職場における熱中症※1予防対策を徹底するため、労働災害防止団体などと連携し、5月から9月まで、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します。

●「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」概要

 厚生労働省は、労働災害防止団体などと連携し、事業場への熱中症予防に関する周知・啓発を行います。令和2年は熱中症予防のためのセミナーを大幅拡充します。
 また、令和2年は、作業場所のWBGT値※2(暑さ指数)を実測して作業に反映させることや、熱がこもりにくい服装にも注意するよう呼びかけます。
 

●2019年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況(速報値)」

 2019年の速報値では、死亡を含む休業4日以上の死傷者数は790人、うち死亡者数は26人となっています。死傷者数を業種別に見ると、製造業が最も多く、過去10年で初めて建設業より多くなっています。死亡災害については、建設業が10人、製造業と警備業が4人などとなっており、防護服や着ぐるみなど、通気性の悪い衣服を着用していた事例も含まれています。
 また、製造業、商業などでは屋内で作業に従事していて熱中症を発症している事例が多くなっています。

※1 熱中症とは
高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称。めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐(おうと)・倦怠(けんたい)感・虚脱感、意識障害・痙攣(けいれん)・手足の運動障害、高体温などの症状が現れる。

※2 WBGT値とは
気温に加え、湿度、風速、輻射(放射)熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数。