日時 令和2年3月24日(火曜日)8時57分~9時01分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)国立研究開発法人森林研究・整備機構理事長人事について
  • 酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針案における肉用牛飼養頭数目標について
  • MMJが生乳集荷を一部停止するとの報道について

 

大臣

  冒頭発言が1件だけございます。
  農林水産省所管の国立研究開発法人であります、森林研究・整備機構の理事長人事につきまして、本日の閣議で御了解をいただきました。令和2年4月1日付けで、東北大学名誉教授の浅野透氏を任命することといたします。
  私からは以上です。

記者

  肉用牛の地域別飼養頭数について、令和12年度の数値目標が酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針の案に盛り込まれました。平成30年度より50万頭も多い303万頭になっておりまして、横ばいの乳牛に比べて極めて多くなっております。和牛の輸出戦略との関係も含め狙いを教えてください。

大臣

  今、御指摘あったとおりでございます。303万頭に向かってですね、14万9千トンしかない現在の国内の和牛の生産能力を大幅にアップして、今、コロナで一旦停止にはなっておりますが、近く解禁されるであろう中国、アジアのマーケット。それからアメリカの65,005トンのWTOの低関税枠に併せてEUへの輸出も含めてですね、大いに日本の和牛をですね、世界に発信していきたいということであれば、やはり生産の母体というものを大きくしていかなければならない。中国自体が年間の輸入量、牛肉の輸入量自体が100万トンを遙かに超えているという輸入大国でありますので、我々が10万トンを例えば出すとしたら、国内には4万トン、5万トン近く入ってこられますから、決してこの303万頭という数字が過大な数字ではないというふうに思います。

記者

  地域別でですね、特に九州が最大約30万頭の増加を掲げておりますけれども、北海道や東北など、他地域より極めて多く、突出しております。九州だけなぜこんなに大きくなったのか、狙いを教えてください。

大臣

  他の地域もですね、もちろん同じようなレベルで支援をしていきます。これは同じであります。別に九州に肩入れするというつもりはありません。ただ、これまでの実績としましてですね、まず、繁殖雌牛の数の分母の数がまず多いということ。それから、過去の畜産クラスター事業への応募件数、実績件数が他地域に比べて多いということであり、インセンティブも高いしですね、意欲も高いということであれば、そういったところにやはり政策的に期待するものは大きいということであってですね、九州こそが和牛生産の基盤であるということではありません。例えば短角もあればですね、褐毛もあればですね、他のものもありますし、これから先はもしかすればですね、もしかしなくてもF1とか、それから更にいえばですね、飼い直しのホルスなんかも輸出をする余力があるのではないかということも考えております。広く支援をしていきたいというふうに思っております。

記者

  MMJの集乳停止関連の話で、現在の調査の進捗状況を教えていただきたいと思います。

大臣

  両者言い分がありますので、しっかり両者の言い分を色眼鏡をかけることなくですね、しっかり聴き取ろうと思っております。この法改正のときもですね、集送乳体制がきちんと維持されなければならない。それからその出荷者にとってはですね、自分にとって有利な出荷先を選べるということはですね、基本理念と相違ないと思っております。コメにしても、飼料用米を作るのか、主食用米を作るのか、農家の経営判断の下で作付けを決めてくださいという農業政策を敷いているものですから、これ自体間違っているとは思いませんが、集送乳に影響が出る、それから「いいとこ取り」が行われる。これはMMJのことではなくて生産者サイドの問題ですけれども、そういうことが行われているということであればですね、これはやはり制度的にはですね、議論すべき点が残るということになると思います。今まだ、聴き取りの最中でありますから断定的なことは申し上げられません。

報道官

  他ございますでしょうか。よろしいですか。では、以上で終了します。ありがとうございました。

以上