令和2年3月18日

 外務省は,令和元年11月,米国,ASEAN,モンゴル,豪州,インド及びアフリカ3か国において対日世論調査を行ったところ,結果概要は以下のとおりです。

1 米国

 外務省は,ハリス社に委託して,令和元年11月,米国における対日世論調査を行いました。本件調査は, 18歳以上の1,015名を対象とした「一般の部」(インターネット調査)と,各界(政官財,学術,マスコミ,宗教,労働関係等)で指導的立場にある200名を対象とした「有識者の部」(電話調査)に分けて実施しました。

(1)日米関係について「極めて良好」又は「良好」とする割合は,一般の部で63%(昨年度70%),有識者の部で67%(昨年度69%)となりました。また,対日信頼度については,一般の部では85%(昨年度82%),有識者の部では89%(昨年度90%)が「日本は信頼できる友邦である」と回答しました。

(2)アジアにおける米国の最も重要なパートナーはどの国かとの質問に対しては,一般の部で34%(昨年度31%),有識者の部で42%(昨年度45%)が「日本」と回答し,昨年に続きアジア各国の中では最も高い数字となりました。

(3)日本と米国は,アジア太平洋地域の平和と安全のために緊密に協力すべきと考えるかとの質問に対しては,一般の部で92%(昨年度90%),有識者の部で100%(昨年度99%)が「協力すべき」と回答しました。また,日本は,アジア太平洋地域の平和と安全のために,より積極的な役割を果たしていくべきと考えるかとの質問に対しても,一般の部で69%(昨年度62%),有識者の部で88%(昨年度90%)が「より積極的な役割を果たしていくべき」と回答しました。

(4)日米経済関係をより深化させるために,日本が特に進めるべきと考える政策は何かとの質問に対して(「有識者の部」のみ実施)は,「貿易・投資分野での協力の促進」との回答が最も多く97%,その次に「クリーンエネルギーや高速鉄道などの技術協力などの促進」が90%,さらに「シェールガス等の資源開発での協力」が61%と続きました。

2 ASEAN

 外務省は,Edelman Intelligence社に委託して,ASEAN諸国において令和元年11月,18歳から59歳までの3,000名を対象にインターネット及び一部訪問面接を併用した調査を行いました。(注:前回調査は平成29年度に実施。)

(1)対日関係については,93%(前回87%)が「とても友好的な関係にある」又は「どちらかというと友好的な関係にある」と回答し,対日信頼度については,93%(前回84%)が「とても信頼できる」又は「どちらかというと信頼できる」と回答しました。

(2)戦後70年の日本の平和国家としての歩みについてどう思うかとの質問に対しては,90%(前回85%)が「大いに評価する」又は「ある程度評価する」と回答しました。

(3)日本が世界経済の安定と発展にどの程度重要な役割を果たしているかという質問に,87%(前回83%)が「非常に重要な役割を果たしている」又は「やや重要な役割を果たしている」と回答しました。

(4)世界の平和維持や国際秩序の安定に対する日本の積極的な貢献については,92%(前回83%)が「とても役に立つと思う」又は「どちらかというと役に立つと思う」と回答しました。

(5)G20諸国の中で,今後重要なパートナーとなる国(地域)を選ぶ質問(複数回答可)では,51%(前回47%)が日本を選択し,前回に引き続き一位となりました。

3 モンゴル

 外務省は,Edelman Intelligence社に委託して,モンゴルにおいて令和元年11月,18歳から59歳までの300名を対象に,面接調査を行いました。(注:前回調査は平成16年度に実施。)

(1)対日関係については,87%が「とても友好的な関係にある」又は「どちらかというと友好的な関係にある」と回答し,対日信頼度については,76%が「とても信頼できる」又は「どちらかというと信頼できる」と回答しました。

(2)戦後70年の日本の平和国家としての歩みについてどう思うかとの質問に対しては,82%が「大いに評価する」又は「ある程度評価する」と回答しました。

(3)世界の平和維持や国際秩序の安定に対する日本の積極的な貢献については,87%が「とても役に立つと思う」又は「どちらかというと役に立つと思う」と回答しました。

(4)自分が留学したい国あるいは身近な人に留学を勧める国はどこかという質問に対しては,27%の回答者が日本を選択し,G20諸国の中で日本が最も高い評価を得ていることが確認できました。

(5)G20諸国の中で,今後重要なパートナーとなる国(地域)を選ぶ質問(複数回答可)では,39%が日本を選択し,ロシアに続き二位となりました。

4 豪州

 外務省は,Edelman Intelligence社に委託して,豪州において令和元年11月,18歳から69歳までの400名を対象に,インターネット調査を行いました。(注:前回調査は平成29年度に実施。)

(1)対日関係については,79%(前回82%)が「とても友好的な関係にある」又は「どちらかというと友好的な関係にある」と回答し,対日信頼度については,71%(前回76%)が「とても信頼できる」又は「どちらかというと信頼できる」と回答しました。

(2)戦後70年の日本の平和国家としての歩みについてどう思うかとの質問に対しては,77%(前回79%)が「大いに評価する」又は「ある程度評価する」と回答しました。

(3)日本が世界経済の安定と発展にどの程度重要な役割を果たしていると思うかという質問に対しては,62%(前回71%)が「非常に重要な役割を果たしている」又は「やや重要な役割を果たしている」と回答しました。

(4)世界の平和維持や国際秩序の安定に対する日本の積極的な貢献については,78%(前回81%)が「とても役に立つと思う」又は「どちらかというと役に立つと思う」と回答しました。

(5)G20諸国の中で,今後重要なパートナーとなる国(地域)を選ぶ質問(複数回答可)では,40%(前回44%)が日本を選択しました。

5 インド

 外務省は,Edelman Intelligence社に委託して,インドにおいて令和元年11月,18歳から69歳までの2,200名を対象にインターネット調査を行いました。(注:前回調査は平成29年度に実施。)

(1)対日関係については,95%(前回92%)が「とても友好的な関係にある」又は「どちらかというと友好的な関係にある」と回答し,対日信頼度については,95%(前回94%)が「とても信頼できる」又は「どちらかというと信頼できる」と回答しました。

(2)戦後70年の日本の平和国家としての歩みについてどう思うかとの質問に対しては,95%(前回89%)が「大いに評価する」又は「ある程度評価する」と回答しました。

(3)日本が世界経済の安定と発展にどの程度重要な役割を果たしているかという質問に,89%(前回81%)が「非常に重要な役割を果たしている」又は「やや重要な役割を果たしている」と回答し,日本の世界経済に対する貢献が評価されていることが確認できました。

(4)世界の平和維持や国際秩序の安定に対する日本の積極的な貢献については,95%(前回88%)が「とても役に立つと思う」又は「どちらかというと役に立つと思う」と回答しました。

(5)G20諸国の中で,今後重要なパートナーとなる国(地域)を選ぶ質問(複数回答可)では,52%(前回70%)が日本を選択し,日本が最も高い評価を得ていることが確認できました。

6 アフリカ3か国(ケニア,コートジボワール,南アフリカ)

 外務省は,Edelman Intelligence社に委託して,アフリカ3か国において令和元年11月,18歳から59歳までの1,500名を対象にインターネット及び一部訪問面接を併用した調査を行いました。(注:前回調査は平成28年度に実施。)

(1)対日関係については,3か国全体で88%(前回87%)が「とても友好的な関係にある」又は「どちらかというと友好的な関係にある」と回答し,対日信頼度については,3か国全体で85%(前回86%)が「とても信頼できる」又は「どちらかというと信頼できる」と回答しました。

(2)戦後70年の日本の平和国家としての歩みについてどう思うかとの質問に対しては,3か国全体で88%(前回81%)が「大いに評価する」又は「ある程度評価する」と回答しました。

(3)「日本企業によるあなたの国への更なる投資を期待するか」という質問に対しては,3か国全体で94%(前回93%)が期待すると回答しました。

(4)「TICAD(アフリカ開発会議)についてどのぐらい知っているか」という質問に対しては,3か国全体で54%(前回40%)が「よく知っている」又は「見たり聞いたりしたことはある」と答えており,前回より認知度が高まっていることが確認できました。

(5)「日本は開発協力(ODAを含む)分野において,どの程度重要な役割を果たしていると思うか」という質問に,3か国全体で82%(前回81%)が「非常に重要な役割を果たしている」又は「やや重要な役割を果たしている」と回答し,日本のアフリカに対する貢献が評価されていることが確認できました。