2020年3月10日

新型コロナウイルス感染症が世界的な広がりを見せており、日本国内においてもサプライチェーン等への影響が既に顕在化しています。その影響を受けやすい下請等中小企業との取引において、納期遅れの対応や迅速・柔軟な支払いなど、一層の配慮を講じていただくよう、関係団体(1,142団体)を通じ、親事業者に要請します。

1.概要

新型コロナウイルス感染症が世界的な広がりを見せており、日本国内においてもサプライチェーン等は影響がすでに生じております。
下請事業者からは、親事業者が十分に協議することなく、納期の遅れを理由とした一方的な取引の停止や適正なコスト負担を伴わない短納期発注などの行為を受けた旨の相談が寄せられております。

年度末を迎えることもあり、経営基盤の弱い下請等中小企業に対する影響を最小限とするため、経済産業大臣名で、影響を受けている下請等中小企業との取引については、十分な協議の実施はもとより、納期や支払いなどに対して柔軟な対応を行うなど、業界団体代表者(800団体)を通じて、親事業者に対し、一層の配慮を講じていただくよう要請します(別添)。

今後、他省庁所管の業界団体代表者(342団体)に対しても主務大臣との連名で本日より順次要請していきます。

2.要請内容

  • 納期遅れへの対応
    親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、下請事業者が物資不足及び人手不足等に起因して納期に遅れる恐れがあることに留意し、十分な協議の上、顧客を含めた関係者の理解を得て、下請事業者に損失補填を求めることなく、納期について柔軟な対応を行うとともに、取引を継続的に実施するよう努めること。

  • 適正なコスト負担
    親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の影響によって、原材料価格等の高騰及び短納期による残業や休日出勤の発生等によるコスト増を踏まえ、下請事業者に対し、下請代金の支払いに当たって追加コストの負担を行うこと。

  • 迅速・柔軟な支払いの実施
    親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の影響による受注減等を受けて下請事業者の資金繰りが苦しい状況にあることを踏まえ、既定の支払条件にかかわらず支払期日・支払方法について改めて協議し、速やかな支払いや前金払等の柔軟な支払いに努めること。

  • 発注の取消・変更への対応
    親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の発生に起因して、下請事業者に対し、発注の取消、または数量、仕様等の変更を行う場合には、十分な協議を行い、下請事業者に損失を与えることとならないよう、仕掛品代金の支払いを行うなど最大限の配慮を行うこと。

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担当

中小企業庁 事業環境部取引課長 亀井
担当者:浅田、羽柴

電話:03-3501-1511(内線 5291~7)
03-3501-1669(直通)
03-3501-6899(FAX)