令和2年3月3日

1 3月3日(現地時間3月2日),ハイチ共和国の首都ポルトープランス市において,我が方水野光明在ハイチ大使と,先方マリア・ルイザ・フォルナラ国際連合児童基金(UNICEF)ハイチ事務所代表(Ms. Maria Luisa FORNARA, Representative, United Nations Children’s Fund in Haiti)との間で,供与額3億8,100万円の無償資金協力「コレラの予防及び根絶計画」(UNICEF連携)に関する書簡の交換が行われました。

2 ハイチは中南米の中でも所得水準が低く,国民の安全な水へのアクセス率は65%,適切なトイレ等衛生施設へのアクセス率は34%と低い国です。2010年10月にハイチでコレラ感染が確認されて以降, ハイチ政府は,10年計画(2013年-2022年)を策定し,UNICEF等国際機関及びドナー国と連携してコレラの根絶に取り組んできまし た。この取組の成果により,2018年には10年計画の中期目標である罹患率0.1%以下を達成し,現在は長期目標である罹患率0.01達成にむけて取り組んでいます。

3 この協力は,UNICEFとの連携の下,コレラ感染件数が多いアルティボニット県,中央県及び西県を中心とするハイチ全土において,感染即応チームの派遣,水質管理体制・衛生設備の整備,衛生教育及び啓発活動等を行うことにより,安全な水の利用と衛生習慣の改善を通じてコレラの根絶を図り,もって同国の保健・衛生環境の改善に寄与するものです。この協力により,ハイチ全土での年間コレラ感染件数が現在の約1,000件から500件以下に半減することが期待されます。

[参考] ハイチ共和国基礎データ
 ハイチ共和国は,面積約2.77万平方キロメートル(北海道の約1/3)。人口約1,112万人(2018年,世界銀行)。1人当たり国民総所得(GNI)は800米ドル(2018年,世界銀行)。