(令和2年2月18日(火)9:40 ~ 10:03 省内会見室)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方から冒頭申し上げることは、特にございません。

質疑

記者:
クルーズ船ですが、明日19日から14日間の健康観察期間が終わり順次下船が開始されると思います。70歳以上の方からPCR検査、全員に一回は検査ということでしたが、今検査はどこら辺まで進んでいるのかということと、また、明日一日で下船というのは、なかなか人数の関係で難しいという話もありましたが、改めて一日何人位を何日間位かけて下船するのかというところを教えていただければと思います。
大臣:
まず、全ての方のPCR検査を実施すべくやっております。昨日の段階で、拭い取りを全て終了したと聞いております。昨日17日に。あと、検査に回してということなので、その人達の結果が出るのが若干時間が、19日か20日になるかもしれません。すでに結果が出ている方もいらっしゃいますから、その方については、19日から逐次下船をしていただけるように、今、船内で具体的なオペレーションの段取りを作らせていただいております。実際、出る前に大勢の方でありますから、荷物の搬出、それから、具体的にどういう順番で下りていただくのか、下りた後の搬送の問題もあります。その辺も全部細かく現場で対応していただいておりますので、今、具体的にいつ全部が終わるということは申し上げられませんが、少なくとも19日からスタートはできると聞いております。
記者:
今、全て拭い取りは終了したとありましたが、結果が出るのは20日前かもしれないということもありましたが、大体いつ頃までになるのか。
大臣:
昨日拭っていますから、遅くとも今日中には分析所に運ぶので、後は分析所の段取りによって今日中に出るところもあるし、遅いところは翌日になるところもある、そういうことであります。
記者:
明日19日に。
大臣:
はい、19日には出るはずです。
記者:
もう一つ、その搬送の問題もということでございましたが、例えば、その下船された方が公共交通機関で帰っていただくのか、もしくは何かバス等で帰っていただくのか、そこら辺の今お考えがありましたらお願いします。
大臣:
少なくとも、大黒ふ頭に今ありますから、そこから最寄りの駅までは行っていただかなくてはなりませんし、それから、かなりご高齢の方も多いわけであります。その辺も踏まえて、今、中でそうしたことも含めて段取りを調整していると聞いております。
記者:
クルーズ船の関係なのですが、明日から下船が始まるということなのですが、これまでに454人の感染者がいて、中には重症の方もいらっしゃるということで、今回は個室管理、個室で過ごしてくださいとか、感染の管理はしているものの、ここまでの感染者が出たということについて、現時点でこれまでの対応がいかがだったのかというところと、なぜここまで感染者が増えているのかという分析があればお願いします。
大臣:
これまでも乗客・乗員の方の健康確保を最優先にするとともに、もちろんこれは検疫ですから、国内への感染を防止するという、この二つの観点で取り組んできたところであります。かつ船内における感染を防止していくために、感染の学者の方々のアドバイスをいただきながら、中でこういう形で行動してください、例えば、部屋からは、基本的に出ないでほしい、こういう物のやりとりの時にはこういうやり方をしてほしいとか、具体的なことをお示しさせていただいて、それをお守りいただきたいということを申し上げてきたところであります。その中で、感染というのは、感染から発症まで一定時間がかかります。したがって、どの段階で感染したのかというのは、少なくとも今の段階で申し上げることはできないのだろうと思います。ただ、いずれにしても、発症されている方に対してのみならず、PCR検査で陽性だった方も全て関係する病院に搬送して治療を受けていただく、そういう環境を作っているところでございます。
記者:
3,700人という大きな人数をここに一定期間留め置いておいたというのは、国際的な観点からも含めて、対応として今の時点では適切だとお考えでしょうか。
大臣:
正確に言うと、私どもは留めておいていたのではありません。検疫をしていたということでありますので、国内に上陸をということで求められておりますので、それに必要な手続きをとっていたということであります。それが全てだと思います。
記者:
先ほどの件で確認ですが、ということは20日に全て検査が終わるということで、20日には全員が下船できるということでしょうか。
大臣:
そこは、先ほど申し上げた全体のオペレーションで、乗客だけでまだ、一部入院など外に出ている方もいらっしゃいますが、2,500人内外の方がおられます。その方は、しかも途中で今アメリカとか色々なオペレーションも入ってきている中で、やはり円滑に下りていただくということ、それから、まだ船内の中には、陽性者と同室であったという濃厚接触者の方もおられる、そういった方々に対するケアもしながら、色々な作業を同時並行的に進めていかなければならない。それから、先ほど申し上げた下りた後の搬送についても、色々な対応があるということで、きめ細かくやっていかないと、下りてもらえばいいというものではないのだろうと思います。したがって、今の段階でいつまでにとは言えませんが、できるだけ早くに皆さんも早く帰りたいという気持ちを持っておりますから、ただ、早く帰りたいというお気持ちがスムーズにご自宅まで帰っていただける状況を作りながら、対応していきたいと思っております。したがって、段取りとしては、19日から下船がスタートして、20日、21日くらいの幅の中で下船をしていただくことは想定しながらやっていますが、ただ、先ほどの質問にお答えしましたが、具体的なオペレーションを今作っておりますので、それを見ながらそれを踏まえて対応したいと思います。
記者:
一部報道で、クルーズ船の中で陽性と確認されても症状のない方については、愛知県岡崎市にある4月からオープンする医療センターの方に移動してもらうという話がありますが、その事実関係と、そういったことが事実であれば基本的に何人ぐらいになるのか、あといつぐらいに移動になるのか教えていただけますでしょうか。
大臣:
今の段取りでありますが、基本的に症状に応じて搬送先をもちろん変えております。重たい方は近いところへ、そうでない方は多少時間がかかっても一定のところに、そして今のお話は無症状の病原体を保有ということで今症状がない方々であります。そういった方々がかなり多く出てきております。全ての方にやっておりますから、その方々に対してどういう施設ということで周辺をいろいろ当たったところ、今の岡崎市のそういった施設が挙がってきているということでありますので、そこへ、具体的な時間帯はわかりませんが、今日ぐらいから搬送をしていくと聞いております。
記者:
だいたい何名の方がそちらに行かれますでしょうか。
大臣:
具体的な人数は分かりませんが、無症状の方はかなりいらっしゃいます。もうすでに一部の方はいろんなところの病院に入っている方もいらっしゃいますけれども、これが逐次出てくると思いますので、そういった方々、ただやはり一定の距離がありますから、年齢とかいろんなことを考慮しながら現場で判断するんだと思います。
記者:
お分かりになる範囲で、454名の陽性の方のうち、今重症が18と報道であるかと思いますが、その他に今お話出ました無症状の方は何人くらいで、軽傷の方は何人くらいということか教えていただければと思います。
大臣:
すみません、それは後から事務局スタッフからきちんとした数字を言わせていただきたいと思います。
記者:
積極的疫学調査について伺いたいのですが、今一部の自治体では追跡調査する対象が数百人規模に膨らみつつあるということですけれども、封じ込めとか引き渡しとかいろいろ目的を言われるところかと思いますが、現時点で積極的疫学調査を続けていることの意義とか狙いについてお伺いしたいのと、難しいですが、止めどきといいますか、保健所の医療資源を別のことに投入するような時期について具体的なご所見を教えてください。
大臣:
今はそれぞれのところで積極的疫学調査をされております。これは一つは濃厚接触者を判定するというか、洗い出してその方々については二週間の健康観察期間を設けていくということ、それからもう一つは今併せてPCRをされていると思いますけれども、どこまでの感染の広がりがあるのかということも併せて調べておられるという風に思います。従って、例えば東京都については屋形船の話がありましたけれども、そこから逐次疫学調査を広げることによって、さらにこうした感染者があったという報告があがっているという風に承知をしております。加えて、どこまでかということでありますけれども、もちろんフェーズによって変わってくると思います。ただ今の段階ではそうした個々について洗うことによって、そこからの感染の広がりということを防止をしていく。こういった対応の中で、今疫学調査が行われているところであります。
記者:
止めどきといいますか、どの段階でというのはご所見をいただけませんでしょうか。
大臣:
どの段階でということは難しいですが、まさに現場において、これはとても難しいという判断、やっぱり現場の判断があるんだと思います。その判断の中で決定がなされていくんだと思います。
記者:
ウイルスの広がりが流行しているかどうかという判断する目安というものは、今議論されているのでしょうか。
大臣:
新型インフルエンザでは、発生早期とそれぞれ段階的な区分があったと思います。今回それをどう踏まえながらどう判断していくのか、これはやはり疫学の先生方に相談しながら考えていかなければと思っております。一つ違うのは、やはり新型インフルエンザの時は当時インフルエンザのキットを使って、一定程度判別しやすい環境にあるのに対して、今回はPCR検査にいかなければ、陽性、陰性の判断ができないという状況の違い、それらを踏まえながら、疫学の先生方のご意見を聞いて、やっていかなければいけないと思っています。ただ現状については、一昨日、脇田座長から現在は早期だと、しかしいつ変わるか分からない、というのが、この間の専門家会議の先生方のお話だと思っています。
記者:
今後も感染が拡がっていく事態は避けられないという話であるのでしょうか
大臣:
避けるように、今、努力をしています。ただ、こうした感染症というものは、一定拡大していくということ、常に可能性を想定しながら対応していかなければいけないと思っています。そのためにも先日目安の話とか医療体制の整備とか、今、その段階も含めて、今、必要な体制をとっているところであります。
記者:
先日、5つの地域で感染経路が明確ではない事例があるとふうにご発言されていました。現時点でも、その事例に関して感染経路不明という理解でよろしいでしょうか。
大臣:
5つに加えて、さらにその後も発表しておりますので、どこがスタートか分からないというところは、さらに増えてきているというふうには認識しております。
記者:
今も、そういった感染経路が不明な事例があるというか、感染経度が不明があるということは事実でしょうか。
大臣:
少なくとも今の段階で不明だっていうことは、前に申し上げた5つに加えて、さらに数例出てきているということ、これは事実であります。
記者:
陽性反応が出た場合の情報公開のあり方について改めてお伺いしたいのですけれども、自治体からは一律の基準を出して欲しいというような要望もきておりますけれども、今後そういったものを策定される予定はあるのか、そして、情報公開、どこまで公開するのが適切なのか、今の段階でどのようにお考えなのか、お願いいたします。
大臣:
これは前も申し上げましたが、公衆衛生上の観点と、それからあわせて個人情報保護等との2つのバランスなんだと思います。例えば、公衆衛生上ということであれば、例えばそこの陽性の方があるところにおられたと、その時にそこにおられた方が、既にわかっている、例えば3人おられて3人のお名前も分かっているというのであれば、それ以上、その情報を公表するという必要性はないわけです。ところが、そこにいたんだけど、3人はいたんだけど、誰だか分からないということになれば、それはそこの情報を公表することによって、そこにいた人を名乗り出て頂くとか、例えば、そういう必要性が出てくる、そのへんは個々の事例で随分違っているのだと思います。今申し上げた考え方は、これまでにも申し上げているとおりでありますけれども、さらにこれからいくつか、これまでもありますので、各都道府県の公表ぶり、これは前にも国会で申し上げたような記憶ですけれども、それぞれ我々も伺いながら、同じ事例について違うような対応、これはやはり適切でないと思いますので、そのへんはよく見て、一番大事なことは国民の皆様方に、しっかりとした情報を、かつ個人情報とかいろんなことに配慮しながら、適切に発信していくことだと思っていますので、それに向けて努力をしていきたいと思います。
記者:
先ほどお聞きした下船の件でもう一点確認させてください。乗員については現在全員検査を今後されるのか、されてらっしゃるのかということ、それからその後の対応、下船についてはどうするのでしょうか。
大臣:
基本的には乗員の方も乗客の方と同じ考え方で対応したいと申し上げました。したがってこれからどこかでPCR検査を行っていくということ、これは基本的な考え方だと思います。ただ乗員の方に関しては、個室でと申し上げていたのですけれども、必ずしも個室の中に実はバスやトイレがあるわけではなくて、何人かで共有をされているという事情もあるようですから、したがってその共用されている中において、一人陽性の方が出てくれば当然その班員は濃厚接触者として考えなければいけないのではないかという意味で、その辺の分析を鋭意させていただいている中で、最終的には乗客の方と同じような段取りを考えていきたいと思っております。ただ今残っている乗員の皆様方、濃厚接触者の方はもうすでに部屋で休んでいただいておりますけれども、発症しているわけでもない濃厚接触者でもない、そうした方の乗組員の皆様方は感染防止に配慮しながら実際今船で乗っておられる方をサポートしていただいているわけでありますし、また乗客の方がおられる限りそうした方のサポート、それに加えてもちろん自衛隊やそうした皆さんも手を貸していただいて、みんなで支えていただいてますので、そういった意味ではそこの部分はちょっと乗客の方とは違う、要するに乗客のサポートをしていただいているということは違いますけれども、いずれにしても本件の下船に関する考え方、これは乗客も乗員も一緒と考えております。
記者:
先ほどの下船の件について確認したいのですが、新たな感染者の方の乗客、新たな感染が確認された方の濃厚接触者の下船についてはどういう方針でしょうか。
大臣:
これはこの間説明したように、どこから14日間をカウントするかというのが最大の問題だと思います。一般的には2月5日に感染の防止をお願いしたところからカウントしておりますけれども、同室船、例えば同室船内で陽性者が発生したということになるとそこで感染のリスクがあると思います。基本的には、具体的に申し上げればその方が病院に搬送されてその次、その段階から一定の感染防止策がとられたということで、時間を考えていくということになると思います。したがって、そういった方々の下船のタイミングはそうでない方よりも後ろになってくる、そういうことであります。
記者:
今回かなりの多くの方がPCR検査の結果が出るということで、やはりそうすると陽性の方も出られる可能性もありますので、やはりそういった方の濃厚接触者も全員の下船もまた延びるということでよろしいのでしょうか。
大臣:
そういうことになります。まあ正確には延びるというか、それを踏まえて判断していくということになります。
記者:
昨日、一般参賀が中止となりまして、各地でイベントが中止されております。あらためてイベント中止に関して国民への呼びかけお願いいたします。
大臣:
先日も専門家会議においては大規模なイベントについて中止が必要という意見はなかったということでこれまで申し上げているところであります。したがってそれぞれのイベントは主催者によって適切にご判断いただくことになんだと思います。ただ、私どもとして開催される場合には例えば風邪症状のあるような方の出席や参加を控えていただくとか、マスクの着用を奨励するとか、あるいは手や指を洗っていただくとか、そういったことは徹底をしていただければと思います。
記者:
クルーズ船の話に戻るのですけれども、高齢者の下船等が始まっている中ですけれども、一部の乗客からはその長期滞在によって重篤化をしたということで責任を問う声も上がっています。これについての大臣の考えをお聞かせ下さい。
大臣:
色んなご批判にはしっかりと応えていかなければいけないと思っておりますが、私どもとしては先ほど申し上げた乗客の方の健康確保第一ということで、対応させていただきました。そうした状況がある方については、逐次病院に搬送させていただく、そして病院の中においてもそれぞれの病院ができる限り、そこの持っている限りの能力を駆使して治療に当たっていただいていると承知をしておりますし、また夜間でもそうした事態があれば横浜市の方の協力をいただきながら搬送させていただく等、そうした対応を取らせていただいたところであります。
 

(了)