2020年2月7日(金曜日)
10時41分~10時50分
於:記者会見室

冒頭発言

新型コロナウイルス感染症に関する金融機関への要請

私の方から、1点御報告があります。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、事業者の資金繰りに重大な支障が生じることがないよう、本日、財務省・金融庁の関係省庁と連携して官民の金融機関及び信用保証協会に対して要請を行います。

これは、先日設置した経営相談窓口に、多くの資金繰りを懸念する声などが届いていることを踏まえて、事業者の負担軽減を図るために、返済猶予など既往債務の条件変更について事業者の実情に応じて対応することを要請をするものであります。

経済産業省としては、引き続き現場の声にしっかりと耳を傾け、状況を丁寧に把握をし、必要な対策をスピード感を持って打てるように万全を期してまいりたいと考えております。

私からは以上です。

質疑応答

新たなコンビニのあり方検討会

Q:昨日、有識者会議がコンビニエンスストアの在り方について報告書をまとめましたが、この報告書を受け、コンビニ各社にどのような対応を期待されるか御所見を伺いたいと思います。

A:「新たなコンビニのあり方検討会」では、昨年6月以降、人手不足などの環境変化の中で時代に合わせた新たなコンビニのビジネスモデルをどう構築していくかについての議論を有識者の中で深め、そして昨日、報告書の取りまとめについて委員の皆様から大筋での御了解をいただきました。

報告書では、「統一」から「多様性」重視のフランチャイズモデルへの転換、加盟店支援やオーナーとの対話の強化といった方向性を示すことができたと思っております。

これを踏まえてコンビニ各社が取組を進め、コンビニが時代の変化に柔軟に適合し、更なる飛躍を遂げていくことを期待をしたいと思っております。

経済産業省としても今後の各社の取組をフォローアップしていくとともに、提言で頂いた課題にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

スペースジェット

Q:昨日、三菱重工の決算がありまして、スペースジェットの納入時期の延期が示されまして、来年度以降、21年度以降になるということでして、国としても、これまで初の国産の小型ジェット機の実現に向けて支援を続けてこられたと思うんですけれども、今の大臣の受け止めをお伺いできればと思います。

A:昨日、三菱重工が、スペースジェット初号機の納期が2021年以降に遅れるという旨の表明をしたことは承知をしております。
本件は、日本航空機産業の発展のために重要なプロジェクトであります。その実現が遅れることは残念ですが、これまでの遅延の要因や得られた教訓を徹底的に精査をして、確実に進めることを期待をしたいと思っております。

私からは以上です。よろしいですか。

新型コロナウイルス感染症

Q:新型コロナウイルスの件でお尋ねさせていただきます。2点。
1点は、冒頭の御発言の中にもありましたが、そこをもう少し具体的に教えていただきたくて。いわゆる金融機関側に返済猶予等、いわゆる融資の条件を柔軟に対応できるように要請するというところにとどまるんですか。何かもう少し具体的なお話があれば教えていただきたいです。

A:柔軟に対応してくれということと、信用保証協会にも更に柔軟に対応してくれと、これは間接的な形になりますけれども、当面そういう形で、国内の中小事業者、特に観光面での受皿になっている事業者の資金繰りということで厳しいところも出てきているということなので、こういう突発の事態ということなので、そういう対応をしてくれということをお願いしております。

また、具体的にいずれお話をする、しなくちゃならない時点も来るかと思いますけれども、今の時点では金融機関、特に地域に密着した金融機関等にそういったことをお願いをしたいという思いであります。それで要請した。

Q:要請する相手としては、地域の金融機関や信用保証協会という理解でいいんですか。

A:という理解で結構だと思いますけれども、地域の金融機関というよりも、都市銀……まあ、今「都市銀行」という言い方はあれですけれども、都市銀行も地方にも支店がありますから、地域のそういう方々に融資をしている金融機関に対するものだということで御理解いただきたいと思います。

Q:それは経産省としてという。

A:経産省と金融庁と一緒にということで、今の状況を踏まえて、そういう取組をさせていただきますと、今日そういう要請を行いますということですね。

Q:関連でもう一つ。サプライチェーンへの打撃等、日本経済への影響について現時点で把握していらっしゃってお話しいただけるものがもしあれば、お教えいただけませんか。

A:これは武漢というのは、電子産業、そして自動車産業、そういったものづくりの日本の企業の現地の生産拠点でもあるということでして、こういったものがサプライチェーンの中でどういう状況になっているか。そして、例えば向こうの工場の生産が中国の方針で、地域によっては少しずつ春節の休みが延びている部分もありますけれども、再開後にどうなっていくのか。さらにまた、部品ということで日本へのそういう部品の輸入があるのかどうなのか。それがサプライチェーンで代替品があるのかないのか。そういった場合全てを想定しながら今対応をしているということで、自動車各社、また現地に出ているものづくり会社等にも直接経産省として製造局が問合せをしながら状況の把握をし、またどういったことができるのかということを共に今考えているということでもあります。

日本製鉄和歌山製鉄所の高炉休止

Q: すみません、日本製鉄の和歌山高炉が1基休止するという報道がありましたけれども、前回、ちょっと呉のときにも聞きましたけれども、こういう高炉が少なくなっていくということに対しての経産省としての受け止めはどのように感じていらっしゃるのか。

あともう一つは、鉄鋼業界に対するアプローチというのは、やはり供給過多の問題を何とかしていくというアプローチなんでしょうか。

A:報道は、日本製鉄の和歌山製鉄所の報道は承知していますけれども、個社の経営に関する問題であり、コメントは差し控えたいと思っております。

ただ、これは生産能力の余剰というか、過剰な生産能力の問題というのは、これ世界的な、鉄鋼に関しては問題であるということで、こういった件も関係国が集まったり、また少数の国同士でやりとりをしたりということもしておりますので、鉄鋼の供給過剰問題については、私どもの方でも非常に関心を持って取り組んでいるところでもあります。

そういったものがこういう報道につながっているんだと思いますけれども、そのことも含めて個社のことについてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

新型コロナウイルス感染症

Q: すみません、新型コロナの関連で先ほども言及あったと思うんですが、新型コロナの。ホンダなどの自動車メーカーで実際工場の生産停止が長期化する可能性も出ておりますけれども、特に自動車産業への影響というのは。

A:自動車産業が数多く出ているという点では武漢というところの特色だと思いますけれども、報道ではいろいろ出ておりますけれども、今各社とも今後どうするのか、部品の在庫も含めて、日本での生産も含めて、それが代替が利くのが、物流ができるのかということまでを含めて、部品の製造と組立てというだけじゃなくて、途中の物流も含めて、今ありとあらゆる調査をしているということですので、今そういった段階だということです。
 

以上

最終更新日:2020年2月7日