本日(2月5日)15時頃に、千葉県より、今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の症例の報告がありました。
この患者は、中華人民共和国武漢市在住の方であり、2月4日にご本人が医療機関を受診した際に、武漢市に居住しているとの申告があったとし、報告がされたものです。
新型コロナウイルスに関連した感染症の患者の発生が国内で確認されたのは20例目です。
本件について、濃厚接触者の把握を含めた積極的疫学調査を確実に行ってまいります。

概要
(1)年代: 40代
(2)性別: 男性
(3)居住地: 中華人民共和国(武漢市)
(4)症状、経過:
1月21日に来日(症状なし)。
1月24日 咳、発熱(37.3度)あり。
1月27日 症状が持続するため、千葉県外の医療機関Aを受診。
2月4日 本人の妻がPCR陽性と判明(国内17例目)。濃厚接触者として調査したところ、咳が継続していることが判明し、千葉県内の医療機関BにおいてPCR検査実施(咽頭ぬぐい液、喀痰)。
2月5日 PCR検査陽性。現在熱はないが、咳が続いており、千葉県内の医療機関Bに入院中。

(5)行動歴:
本人の報告によると、武漢市の海鮮市場(華南海鮮城)には立ち寄っていない。
中国において、肺炎患者との明確な接触は確認できていない。症状を呈した1月24日以降、マスクを着用。

 

◆国民の皆様へのメッセージ
 
○ 新型コロナウイルス感染症は、我が国において、現在、流行が認められている状況ではありません。国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
 

○ 湖北省から帰国・入国される方あるいはこれらの方と接触された方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に保健所へ連絡したうえで、受診していただきますよう、御協力をお願いします。また、医療機関の受診にあっては、湖北省の滞在歴があることまたは湖北省に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出てください。

(その他)
今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、国民の皆様への正確な情報提供に御協力をお願いします。なお、現場での取材は、患者の方のプライバシー保護といった観点からも、お控えください。
 
(参考)コロナウイルスとは
人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られていますが、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまります。詳細は、国立感染症研究所の情報ページをご参照ください。
○国立感染症研究所 人に感染するコロナウイルス
https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html