本日(2月4日)18時頃に、国立感染症研究所より、今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の症例の報告がありました。
この患者は、千葉県在住の方であり、1月30日に武漢市からのチャーター便で帰国された邦人で、国立国際医療研究センターにおいて検体採取を行ったPCR検査の結果、新型コロナウイルスが検出されました。
新型コロナウイルスに関連した感染症の患者の発生が国内で確認されたのは18例目です。
本件について、濃厚接触者の把握を含めた積極的疫学調査を確実に行ってまいります。

概要
(1)年代: 50代
(2)性別: 女性
(3)居住地: 千葉県
(4)症状、経過:
1月30日 第2チャーター便で帰国。
1月31日 到着時は無症状だったが、国立国際医療研究センターにおいて診察を受けた際に37.8度の発熱及び咳があったため、PCR検査を施行したが陰性であった。
2月1日 呼吸苦が出現し、肺炎像を認めた。
2月4日 症状が続いているため、PCR検査を再度実施し、陽性。
      現在も38度の発熱が継続している。

(5)行動歴:
1月10日 武漢へ出国。
1月19日 武漢在住の親族(咳あり)と会食。
1月20日 会食した親族が発熱し、2月1日 新型コロナウイルス陽性と診断された。マスク着用については、調査中。

 

◆国民の皆様へのメッセージ
 
○ 新型コロナウイルス感染症は、我が国において、現在、流行が認められている状況ではありません。国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
 

○ 湖北省から帰国・入国される方あるいはこれらの方と接触された方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に保健所へ連絡したうえで、受診していただきますよう、御協力をお願いします。また、医療機関の受診にあっては、湖北省の滞在歴があることまたは湖北省に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出てください。

(その他)
今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、国民の皆様への正確な情報提供に御協力をお願いします。なお、現場での取材は、患者の方のプライバシー保護といった観点からも、お控えください。
 
(参考)コロナウイルスとは
人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られていますが、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまります。詳細は、国立感染症研究所の情報ページをご参照ください。
○国立感染症研究所 人に感染するコロナウイルス
https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html