福島県沖は黒潮と親潮が交わる地域であるため、豊かで良好な漁場が形成されております。

現在は「試験操業」が行われており、平成30年の年間漁獲高(水揚げ)は約4,000トンと震災前の15%程度となっていますが、出荷制限魚種も1魚種のみ(コモンカスベ)となり、すべての魚介類の出荷拡大に向けて取り組んでいます。

そこで、1月22日、相馬原釜地方卸売市場を見学して参りました。福島県の魚がどのように取り扱われ、安全性を確認したうえで出荷されているか御紹介します。

卸売市場の取扱量は試験操業のため、仲買人の数や水揚げされた魚介類の種類・量は少なめですが、品質は良く仕入れ価格は数が少ないため高値取引傾向となっているとのことです。

また、試験操業・販売に当たっては、海洋でのモニタリング検査結果により対象種・対象海域を選定し、福島県の水産試験場で研修を受けて放射能の知識・検査技術を習得した漁協の職員が、漁協内の検査室でスクリーニング検査機器を用いて、魚介類を①生産品については、水揚げ時、②加工品については、水揚げ時と加工後の2回、放射性物質の検査を実施しています。検査結果・試験操業の詳細は福島県漁連のHP(※)で随時公開し、福島県の魚介類の安全性を厳重に管理しています。

このような取り組みにより、水揚げする魚種や操業規模の拡大により漁獲高が増加していき、現在の福島県の魚介類の安全・安心が広く浸透し認知され、「本格操業」に繋がることが期待されているところです。

※福島県漁連:http://www.fsgyoren.jf-net.ne.jp/

 

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相馬原釜地方卸売市場
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卸売市場内①
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卸売市場内②
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生しらす選別作業
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スクリーニング検査前作業
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スクリーニング検査機械

(以上)