モロッコの社会的格差の是正のための支援（無償資金協力「経済社会開発計画」）

1　1月8日，モロッコ王国の首都ラバトにおいて，我が方鈴木馨祐外務副大臣と先方モフシン・ジャズリ・モロッコ王国外務・アフリカ協力・在外モロッコ人大臣付特命大臣（H.E. Mr. Mohcine JAZOULI, Minister Delegate to the Minister of Foreign Affairs, African Cooperation and Moroccan Expatriates）との間で，供与額2.3億円の職業訓練機材の供与に係る無償資金協力「経済社会開発計画」に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。

2　モロッコでは，社会の安定と人間の安全保障のため，テロ行為や暴力的過激主義への傾倒の予防策を強化しています。この一環として，同国の刑務所では，穏健イスラム思想の普及等の取組が行われており，受刑者のおよそ半数を占める18歳から30歳の若者が，出所後，然るべく社会復帰できるようにするための受刑環境の改善が課題となっています。

3　この協力では，同国の刑務所に職業訓練機材（鉄製品製作用機材，木工製品製作用機材，印刷機等）を供与することにより，同国の社会的格差の是正を図り，同国及び地域の安定化を図ります。これにより，我が国が対モロッコ支援の柱としている持続的な経済成長に寄与することが期待されます。

4　我が国は，2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議（TICAD7）において，若者の雇用創出に取り組むことを表明（PDF）しており，この協力は同表明を具体化するものです。