日時 令和元年12月17日(火曜日)9時31分~9時37分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • 令和2年度農林水産関係当初予算について
  • 令和元年度農林水産関係補正予算について
  • 「農業生産基盤強化プログラム」における和牛生産倍増目標について

記者

  私の方から1問お聞きします。当初予算案の編成作業が大詰めを迎えています。大臣折衝もあるかと思いますが、改めてどのようなお考えをもとに、大詰めを迎えた編成作業に臨まれるか教えてください。

大臣

  今年はですね、大臣就任以来、様々な豪雨災害、台風災害が続きました。そして日米の連携協定も合意にいたって、大変な年だったと思います。それに向けてですね、やはり当初予算というものは、補正と比べてやはり各地方の方々にとって、年次計画を立てる上で極めて大事な指標となる予算の総額ですので、この新しい時代に向けてですね、それから災害から立ち直るべく、特に頑張っている方々にとって、金額が全てだとは決して思ってはおりませんが、御納得いただける金額を確保できるように、今日の麻生大臣との折衝もしっかり頑張りたいと思っています。

記者

  補正予算についてなんですけれども、日米対策も3,250億円ということで、前年に比べても増えたかと思います。そうした対策についての受け止め、評価について教えてください。

大臣

  今回、総理ともだいぶお話をさせていただきましたが、TPP等関連対策大綱でございますので、これから合意したのは第一段階、年次ごとに関税率も変化しますし、それからSGのラインも変わっていく。農林水産業を取り巻く環境は年次を追うごとに変化していく。先を見通して、やはり体質の強化、生産基盤の強化をしっかり、今のうちにやっておかなければいけないということが含まれておりますので、そのようなことが可能であればですね、金額が確保できたことは大変よかったというふうに思っております。

記者

  補正予算にも絡むんですけれども、先日決定された、農業生産基盤強化プログラムでですね、和牛の生産を倍増させるという目標を掲げられていますけれども、あらためて狙いとですね、かなり意欲的な目標にはなっていると思うんですけれども、実現の可能性、実現の道筋をどう描くかというところについてですね、海外の需要をかなり見込んでということで、その辺の道筋がですね、なかなか見えにくいという声もありますけれども、その辺、大臣はどのようにお考えでしょうか。

大臣

  それはその通りだろうと思います。なんといっても現場に意欲がなければですね、どんないいプログラムを組んでも、それは実効性はないということになってしまいますので、しかし、私が地元を歩いたり、様々な地域を歩きますとですね、例えば、繁殖農家でもですね、20頭、30頭、繁殖雌牛を持っているけれども、やはりあと10頭いたら経営的に安定するんだけどなと、しかし導入するのに大変今、仔牛の値段が高すぎると。そして肥育農家の方々もですね、マルキンの出方を見ていただければ分かりますが、非常に経営的に厳しい、素牛価格が高すぎるというような状況がある。そして、都府県酪農についてもですね、非常に家族経営で頑張っておられて、小さくてもキラッと輝く酪農家はたくさんおられるけれども、やはり初妊牛の導入が非常に厳しくて規模拡大するにもですね、なかなか新しい妊娠牛を入れるのは難しい。しかも金銭的なものだということで、たくさん聞いております。北海道の方々からもですね、やはり自分たちは補給金単価をいただきながらですね、加工原料乳としての対応をメインとすべきであるという意識はホクレンの方々も高く持たれておられますけれども、だんだん北海道から都府県に向かって出さなければいけない牛乳の量が増えているのも事実です。このままでは、都府県酪農のある意味縮小というかですね、衰退は止まらないということを非常に危惧しておりますので、このことについても今回の増頭対策は効くと思っています。決して肉用牛をですね、輸出をするということだけに固執したものではなくて、和牛生産、F1も、それから酪農の世界はですね、これによって生産基盤そのものが強化されるということを目的としていますから、是非、御利用いただいてですね、全体が底上げになればいいと思っております。総理に御説明したときもですね、総理の方から「これは畜産農家にとって底上げに繋がる仕組みなんだな」という御指摘をいただきました。「その通りです」と。ですから、49頭以下と50頭以上で、一頭あたりの単価を変えたのはですね、底上げを狙うということでありますから、私は喜んでいただけるし、御利用いただけるのではないかと思っております。

報道官

  ほかよろしいでしょうか。では以上で終了します。ありがとうございました。

以上