令和元年12月6日、安倍総理は、総理大臣官邸でハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相と首脳会談等を行いました。

 儀じょう隊による栄誉礼及び儀じょうに続き、両首脳は会談を行い、その後、署名・文書交換式及び共同記者発表を行いました。

 最後に、総理は総理大臣公邸で晩餐(さん)会を開催し、挨拶で次のように述べました。

「オルバーン首相の6年ぶりの訪日を改めて心から歓迎いたします。先ほどの会談では、充実した意見交換を行うことができました。今宵は、是非くつろいでいただき、心ゆくまで和食を楽しんでいただきたいと思います。
 本年は、日本とハンガリー外交関係開設150周年の節目の年であります。9月の佳子内親王殿下のハンガリー御訪問、即位の礼に際するアーデル大統領御夫妻の訪日を始め、多くの要人往来が実現し、大変実りある年となりました。佳子内親王殿下御訪問の最終日には、ブタペスト市の御厚意によりドナウ川に架かるエリザベート橋に両国の国旗を投影する点灯式が行われるなど、温かいおもてなしをいただいたことに心から感謝申し上げます。
 ハンガリー人のルーツは、アジアにあり、言語も欧州では唯一名字と名前の順番が日本と同じで、どちらの国民も大の温泉好きであるという点でも私たちは似た者同士であります。ハンガリーが伝統的な親日国であることや勤勉で律儀な国民性も日本人の共感をよんでおり、ハンガリーの国民車となっているスズキを始め、民主化直後から多くの日本企業が進出し、アジア最大の累積投資国となっています。音楽の分野でもリストやバルトーク、コダーイなどファンが多く、5月には、本日御出席の小林研一郎指揮者率いるブタペスト交響楽団の来日公演は、多くの日本人を魅了いたしました。このように経済や文化を始めとする様々な分野で交流が花開いているのは、正に距離は遠くても心の近い国だからです。
 本日の晩餐会には、ハンガリーと日本の関係を多くの分野で支えてこられたリーダーの方々を御招待いたしました。皆様のおかげで今日の両国の友好関係があります。この場をお借りいたしまして御礼を申し上げたいと思いますし、これからもどうぞよろしくお願いを申し上げます。
 来年は、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。先ほど、オルバーン首相からオリンピックの累積の金メダルの数は、実はハンガリーの方が日本より多くて、170獲得しておられるという話を聞きました。来年も大いにハンガリーの選手に活躍していただいて、たくさんの金メダルを獲っていただきたいと思います。しかし、日本もたくさんの金メダルを獲って、ハンガリーとの差を縮めたいと思います。
 それでは、オルバーン首相、また御列席の皆様のますますの御活躍、日ハンガリー関係がますます発展していくことを祈念いたしまして、杯を上げたいと思います。」

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